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オーチャード オリーブ

軽やかなシルバーリーフが美しく、シンボルツリーとしても人気があるオリーブは、「茂りすぎてもて余してしまう」「実がつかない」といった悩みも多いもの。今回は、そんな悩みを解決する栽培のポイントを解説していきます。

シルバーリーフが美しいオリーブ
受粉樹と人工授粉がポイント

銀色に輝く葉が美しく、異国情緒豊かなオリーブ。イタリアンレストランやおしゃれなカフェの店先を彩る例も増えており、庭木として家庭で育てる需要も高まっています。しかし、いつまでたっても収穫できない例も散見されます。

収穫できる樹に育てる最大のポイントは二つ。まずは受粉樹が必要なので、異なる2品種以上の苗木を用意しましょう。受粉樹を確保したうえで、開花時に人工授粉をすることで、かなりの確率で結実するようになります。

次に注意したいのが水やりです。地中海沿岸の乾いた気候に適したオリーブは、一般的に乾燥に強いイメージがあるようで、あえて水やりをほとんどしないで枯らしてしまっているケースが多いようです。鉢植えの場合はあえて乾かすことはしないで、定期的にたっぷりと水を与えましょう。

シルバーリーフの軽やかな葉姿が美しく、玄関前やベランダのアイキャッチとしても重宝する。乾燥を好むとはいえ、鉢栽培では水切れしないように管理する。

日常の管理

置き場所

日陰に比較的強く、樹自体は日当たりが多少悪くても元気に育ちます。そのため観葉植物として育てる場合は、室内の窓際に置いてもかまいません。ただし、日当たりがよければよいほど花つきや実つきがよくなるので、収穫を目的とする場合は、春〜秋は必ず屋外のなるべく直射日光が当たる場所に置きます。開花期の5〜6月だけでも軒下に置くことで、実つきが改善することがあります。また、マイナス12℃程度の低温に耐えるとされますが、実際には低温で落葉することも多いので、霜が降りるような地域では軒下や室内などに取り込んだ方が無難です。

水やり

葉が厚くて水を蓄えているので多少の乾燥には強く、庭植えは相当乾燥しないと樹が枯れるようなことはありません。そのため、庭植えでは、猛暑の夏を除いて水やりは不要です。

一方、鉢植えは根の範囲が限られるので、水やりが必須です。乾燥に強いとはいえ、鉢土を乾燥ぎみにして育てる必要はないので、たっぷりと水やりをしましょう。春と秋は2〜3日に1回、夏は毎日、冬は1週間に1回を目安とします。水が足りないと枝葉の発生が少なくなったり、枝葉の先端がしおれたりするので注意しましょう。

肥料

肥料は、3月(油かすなど)、6月(化成肥料など)、11月(化成肥料など)の年間3回に分けて与えるのが一般的です。与える量は樹の大きさや肥料の種類によって調整します。

植え付け(2~3月)

植え付けの適期は根の活動が緩慢で、寒さが緩む時期の2〜3月です。実つきをよくするには土の水はけがポイントとなるので、庭植えでは土壌に合わせて腐葉土などを混ぜ込んで植え付けます。鉢植えでは果樹用の培養土などを利用するのがよいでしょう。1本の枝が棒状に伸びた幼い苗木を購入した場合は、枝先を接ぎ木部から25〜50㎝の長さで切り詰めることで低樹高に仕立てることができます。

受粉樹を植えよう

オリーブは自身の花粉では実つきが悪い果樹なので、受粉樹として異なる品種を植える必要があります。ʻルッカʼやʻミッションʼなどの一部の品種では、「受粉樹不要の品種」として販売されている例も散見されますが、実つきをよくするにはどんな品種でも受粉樹を用意することを強くおすすめします。開花期の相性もあるので、3本以上植える場合は、いろんな品種の苗木を入手するとよいでしょう。また、開花した5〜6月に人工授粉をすると、さらに実つきがよくなります。

栽培カレンダー

年間の管理・作業

人工授粉(5~6月)

基本的には受粉樹が必要で、異なる2品種以上で育てた方が無難です。ただし、受粉樹を植えただけでは実つきが改善しない場合も多いです。受粉樹の開花時期が合っているにもかかわらず実つきが悪い場合は、以下の人工授粉を行うことを強くおすすめします。

まずは、一方の品種の花の集まり(花房)の下側にコップを配して受けにし、絵筆などで触れて花粉を回収します。

オレンジ色の花粉がある程度たまったら、その花粉を絵筆などにつけて同じ作業を行い、もう一方の品種の花房にも触れて授粉させつつ、花粉を再度回収します。終わったら、花粉を授ける側と授けられる側の品種を交代して、再び授粉させます。

コップの中に花粉を回収している様子。開花2日後くらいが花粉は最も落ちやすい。
コップに回収した花粉。花弁なども落ちているが取り除く必要はなく、そのまま使う。

摘果(7~8月)

品質のよい果実を毎年のように収穫するために、落果が落ち着いてきた7月ごろに摘果しましょう。オリーブは豊作と不作の年を繰り返しやすい果樹なので、毎年のように収穫するために摘果は非常に重要な作業といえます。

摘果で果実を間引く際には、1果当たり8枚程度の葉数を目安とします。果実がついている枝の葉の枚数を目安にして、残す果実の数を決めます。例えば葉が16枚程度ついている枝には、2個の果実を残します。

1カ所に複数の果実がついている場合は1果になるように間引く。
写真の枝には葉が16枚程度ついているので、2果残して(赤丸)ほかの果実はハサミで切り取る。

収穫(10〜11月)

果実の肥大が停止して、右写真のBのような黄緑色になった果実は収穫できます。その後、徐々に色づき、最終的にはEのような黒紫色になります。好みに応じて収穫時期を調整しましょう。収穫した果実は渋くて生食には向いていないので、塩や苛性ソーダなどで渋抜きしてから食べます。果実を搾って得られた上澄み液はオリーブオイルになります。

オリーブが熟す過程。歯応えや風味を味わいたいならB、やわらかくてフルーティーな味わいがあるのがE。
果実をつまみ、下方向に優しく引くと収穫できる。ハサミを使ってもよい。

気をつけたい害虫など

寒害

冬の寒さで落葉して株が傷むことがある。ひどいと枯死することもあるので注意が必要。鉢植えにして冬だけ置き場所を移動させるとよい。

カイガラムシ類

数種類のカイガラムシが幹や枝に付着して吸汁きゅうじゅうし、樹が弱る。分泌液が原因で周囲にすす病が発生することも。見つけ次第、歯ブラシなどでこすり取る。

オリーブアナアキ
ゾウムシ

ゾウムシの幼虫や成虫が幹や枝を食害して樹が弱り、枯死することもある。見つけ次第、捕殺するほか、登録のある薬剤の散布も効果的。

ハマキムシ類

ガの幼虫が果実や葉を食べる。周囲に丸くて黒いふんや白い糸が残っているので、ほかの害虫と見分けることができる。見つけ次第、捕殺する。

3ステップで覚える
オリーブの剪定

寒さが緩んだ2〜3月が剪定の適期です。オリーブは枝葉の生育が旺盛で高木になりやすい性質があります。毎年必ず剪定して、樹をコンパクトな状態で維持しましょう。オリーブは枝分かれしやすいので、ステップ2の間引き剪定が特に重要です。

樹の広がりを抑える

樹をコンパクトにする、もしくは現状維持する場合には、まずは何本かの枝をまとめて切り取ります。切り残しのないように分岐部で切るのがポイントです。縦方向だけでなく、横方向にも縮めると樹がコンパクトになります。植え付けたばかりで樹が幼木の場合、ステップ1は不要なので、ステップ2から始めます。

不要な枝を間引く

次に不要な枝を切り取ります。不要な枝とは長すぎる枝(徒長枝)、込み合った枝、交差している枝、幹から直接出る枝(胴吹き枝)、枯れ枝などです。オリーブは1カ所で枝が3本になって込み合いやすいので(❶写真)、2本になるように間引くことが重要です。切る際には不要な枝を残すことなく、付け根で切り取ることを心掛けます。ステップ1〜2で全体の1〜3割程度の枝を切り取るのが目安です。

残った枝の先端を切り詰める

最後にステップ1〜2で残った枝のうち、20㎝以上の長い枝だけを選んで、先端を4分の1程度切り詰めます。枝を切り詰めることで適度な長さの枝が複数発生して、樹を若返らせることができます。

※ステップ1~3のイラストは切る枝を分かりやすくするために、葉は省略しています。

1〜3割程度の枝を切るのが目安

剪定(特にステップ1〜2)を行うことによって、全体の1〜3割程度の数の枝を切り取るのが目安です。それ以上の数の枝を切り取ると、樹の生育が旺盛になりすぎて、翌年以降の実つきが悪くなる恐れがあるので、注意しましょう。

よくある失敗Q&A

Q植え付けから何年も経過して樹はとても元気ですが、これまで一度も収穫できていません。
A受粉樹を用意し、人工授粉を試しましょう。

まずは異なる2品種以上の樹があるか確認しましょう。受粉樹がないために実つきが悪くなっている可能性があります。新たに受粉樹を庭に植えるスペースがない場合は、2本目は鉢植えでもかまいません。また、原因の一つとして開花期の5〜6月は日本では梅雨に重なり、花粉が雨で流れている可能性があります。実つきが毎年悪い場合は、開花期だけでも鉢植えを軒下に入れるとよいでしょう。

また、晴天時を選んで人工授粉をしましょう。多少面倒な作業ですが、手の届く範囲だけでも行っておくと実つきが改善する可能性があります。

ほかにも、剪定時の切りすぎや肥料の与えすぎによって枝の生育が旺盛になることが、結実を妨げていることもあります。

家庭でも栽培のポイントを押さえれば収穫できる。

三輪みわ 正幸まさゆき

千葉大学助教。教育研究活動のほかに、家庭で果樹を気軽に楽しむ方法を提案している。『庭でも鉢でも育てられる果樹の育て方』(新星出版社)など著書多数。

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