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オーチャード クリ

秋の味覚といえば、クリをイメージする方は多いのではないでしょうか。ゆでてそのまま食べてもいいですし、栗ごはんに渋皮煮、栗きんとん、マロンケーキやタルトなど、利用の幅が広いのも魅力です。ぜひ家庭栽培にチャレンジして、旬の味を楽しみましょう。

手間がかからない果樹の定番
剪定で樹高を低く保つのが
ポイント

クリは人工授粉や摘果、袋掛けなどの作業が必須ではなく、収穫も落ちたイガから果実を回収するため、手間がかからない果樹の定番といえます。省力化を重視する農地にはクリが植えられていることが多く、住宅地近くに栗林があることも珍しくありません。しかしながら、押さえるべきポイントが押さえられていないと多くの収穫は期待できません。まずは受粉樹の存在です。異なる2品種以上の苗木がないと実つきが悪くなることが多いので、植え付け時には受粉樹を近くに植えます。そして最も重要なのが剪定です。数年間、剪定をしないで放任するとすぐに大木になってしまうので、毎年必ず行いましょう。剪定して日当たりや風通しがよくなることで、若くて強い枝が発生して落果を防ぎ、収穫量を確保する効果もあります。

結実したクリの全景。剪定によって樹高を低めに保つ。

日常の管理

置き場所

日当たりを特に好み、直射日光が当たらない枝は徐々に元気がなくなり、枯れ枝になりやすいという特徴があります。春から秋は、直射日光が長く当たる場所に鉢植えを置きます。

病気の発生は少ないので、多少の風雨にさらされても問題ありませんが、炭そ病が毎年のように発生して困る場合には、5~9月はなるべく軒下などの雨が当たらない場所に移動させるとよいでしょう。

日光が差す面を固定化すると樹の形に偏りが生じるので、1週間に1回程度の頻度で鉢を90度ずつ回転させると効果的です。

冬はマイナス15℃程度の低温まで耐えるので、屋外で冬越しさせます。

水やり

クリは直根性で、太くて長い根を深く伸ばす傾向にあり、ほかの果樹に比べると乾燥には強い傾向にあります。そのため、庭植えでは水やりは基本的には不要です。しかし、土がかたくて根が深く伸びていない場合には猛暑の7~8月に枝葉がしおれることもあるので、2週間ほど降雨がなければ、樹の様子を見ながら水やりをします。

鉢植えの場合には、ほかの果樹と同様に水やりが重要です。表土が乾いたらたっぷり水やりするのが基本ですが、春と秋は2~3日に1回、夏は毎日、冬は1週間に1回を目安とします。

肥料

クリには肥料がなくてもよく育つイメージがあるようですが、ほかの果樹と同様に適切な量の施肥をすることで枝つきや実つきがよくなります。2月(油かすなど)、6月(化成肥料など)、10月(化成肥料など)の年間3回に分けて施しましょう。

植え付け(11月~翌年3月)

右のイラストを参考にして、11月~翌年3月に庭や鉢に植え付けます。

クリの苗木は接ぎ木苗ですが、ほかの果樹に比べて高い位置で接がれている場合が多いので、注意が必要です。イラストのような棒苗の枝を、新梢の発生を促すために切り詰める際には、地際ではなく接ぎ木部からの長さを基準にしましょう。例えば鉢植えの場合には、接ぎ木部から25~35㎝の位置で切り詰めます。

鉢植えでもよく育つのでおすすめ

クリを庭や畑に植えて育てる場合には、毎年のように剪定を行って樹高を低めに維持しないと、5m以上の大木になることも珍しくありません。大木になっては困るという場合には、鉢植えも選択肢として検討しましょう。クリは鉢植えにも向いており、初収穫までの年数が短縮できます。写真は棒状の苗木を植え付けてから2年目の鉢植えですが、既に2個の果実がついており、鉢の大きさに比例して収穫量も年々増加するので、ぜひチャレンジしてみましょう。

クリを鉢栽培すれば樹高を抑えられ、収穫も十分に楽しめる。
栽培カレンダー

年間の管理・作業

開花・人工授粉(6月)

クリには雄花と雌花の区別があり、どんな品種でもその両方が咲きます。黄色の長い穂状をした花が雄花です。雌花は雄花の付け根につく黄緑色をした5㎜程度の塊で、先端に雌しべが20本程度あります。

クリには雄花と雌花があり、その両方が咲く。

基本的には雄花が出す花粉が同品種の雌花についても受精しにくいので、受粉樹として異なる品種が必要です。ただし、花粉は風に乗って500m以上飛ぶこともあるといわれ、受粉樹がなくても近所の異なる品種から花粉が届いて結実することがあります。

そのため、人工授粉は基本的には不要です。一方、毎年のように実つきが悪い場合は、雄花を摘み取り、異なる品種の雌花につけると実つきが改善することもあります。

人工授粉の様子。毎年のように実つきが悪い場合のみ行うとよい。

収穫(8~10月)

収穫時期は品種によって異なり、8~10月ごろに行います。果実がイガごと落ちるまで待つのが基本ですが、イガの割れ目から見える果実の全体が茶色に色づいたら、棒などで枝を叩いて落としても大丈夫です。他方、落とす時期が早すぎたり強く叩きすぎたりすると、食味が悪い未熟果(写真❶)も落ちてしまうので注意します。

収穫の際は両足でイガを踏んで、果実だけを取り出します(写真❷)。

❶ 叩き落とすのが早すぎると、写真のような白い未熟果が落ちてしまう。
❷ 両足でイガを踏み開いて、果実を取り出す。手袋や火バサミなどを使うと、イガでけがをしにくい。

よくある失敗Q&A

Q❶7~8月ごろの未熟果がイガごと落果します。どうしてでしょうか。
A❶原因として受粉の失敗、無剪定、低日照、害虫の発生などが考えられます。

まずは受粉の失敗(不受精)が考えられます。クリは不受精で種子(クリの果実)がないイガでも7月ごろまで樹についていて、その後落果することがあります。周囲に受粉樹があるか見直し、ない場合には新たに植えましょう。品種間の開花期が近いことも重要です。また、細くて短い状態の弱い枝についた果実は落果しやすく、強い枝は落果しにくい傾向にあります。剪定の際にステップ3の枝の切り詰めを行うと強い枝が発生して実つきがよくなるので、切り詰めを意識して剪定をしましょう。低日照で枝つきや実つきが悪くなることもありますが、剪定することで日当たりも改善します。

害虫が原因で落果することもあります。モモノゴマダラノメイガのほか、アブラムシ類にも注意が必要です。これらは手で取り除くか、薬剤散布を検討するとよいでしょう。ほかにも台風などの強風によって落果することがあります。

気をつけたい病害虫など

クリタマバチ

クリタマバチの幼虫がクリの芽に寄生することで、枝の先端が異常肥大して赤く変色する。寄生された枝は剪定時に切り取るとよい。

クリシギゾウムシ

収穫果を1週間以上放置すると、内部から幼虫が穴をあけて出てくる。家庭園芸では効果的な防除法が見当たらないので、なるべく早く果実を食べるとよい。

モモノゴマダラ
ノメイガ

ガの幼虫が成熟果を食害する。幼虫が発生した果実の周囲には、糸でつながった大量のふんが押し出される。見つけ次第、イガごと処分する。薬剤散布も効果的。

炭そ病

果実の表面が黒く変色し、中に空洞ができる。一度発生すると頻繁に発生するので注意が必要。鉢植えは軒下に置き、庭植えは密植や無剪定の状態を避ける。

3ステップで覚える
クリの剪定

剪定の適期は、12月~翌年2月です。クリは枝の生育が早く、大木になりやすいため毎年必ず剪定しましょう。剪定を怠ると、樹の内部が暗くなって低い位置から枝が発生しにくくなり、大木化が助長されます。大木化の防止には、ステップ1を意識して剪定しましょう。

樹の広がりを抑える

まずは理想とする樹形を上図の点線のようにイメージし、そこからはみ出る複数の枝を樹幹内部の分岐部(枝分かれした部分)までさかのぼって大きく切り落とします。この際、Q&A❷にあるように、1年でバッサリと切り取るのではなく複数年計画で行うのが、収穫をある程度維持しつつ、樹を低くするポイントです。

不要な枝を間引く

次に不要な枝を切り取ります。不要な枝とは、徒長して1m以上に伸びた枝、同じ場所で何本も枝分かれしている枝(左写真)、交差している枝、枯れ枝などです。切る際には不要な枝を切り残すことなく、付け根で切り取ります。ステップ1~2で全体の3~5割程度の枝を切り取るのが目安です。

残った枝の先端を切り詰める

最後にステップ1~2で残った枝のうち、30㎝以上の長い枝だけを選んで、先端を4分の1~5分の1程度切り詰めます。クリは枝の先端付近に翌シーズン用の花芽があることが多いので、すべての枝を切り詰めるのではなく、長い枝だけを選んで切り詰めるのがポイントです。切り詰めることで充実した枝が発生し、落果しにくくなります。

よくある失敗Q&A

Q❷剪定しないで何年も放任したら、5m以上の大木になってしまいました。どのように剪定すればよいですか。
A❷剪定のステップ1の切り方を特に意識して、複数年計画で切り下げます。

すでに大木になってしまった樹を剪定するのは、何十年もクリ栽培に従事しているプロであっても難しい作業といえます。そのため、まずは放任樹にならないように毎年剪定することが、クリ栽培を成功させる大前提といえます。

さて、放任樹ではステップ1の方法によって複数の枝の分岐部で大きく切り落として、樹の高さを低くすることを意識しましょう。ただし、例えば5mの樹を1年で2mまでバッサリと縮めるなど急激に低くしすぎると、翌シーズンに徒長枝が大発生して何年も実つきが悪くなる恐れがあります。そのため、右のイラストのように年数をかけて徐々に切り下げていくのがおすすめです。早くても3年程度、可能なら5年以上かけてじっくりと樹を縮小させます。

数年かけて徐々に切り下げ、じっくりと樹を縮小させる。

三輪みわ 正幸まさゆき

千葉大学助教。教育研究活動のほかに、家庭で果樹を気軽に楽しむ方法を提案している。『おいしく実る!果樹の育て方』(新星出版社)など著書多数。

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