ドラゴンフルーツは着生サボテンの一種で、太平洋側の中央アメリカ諸国や南メキシコなどの熱帯地区が原産地です。月下美人に似た花がとても美しく、なぜか真夏の満月の夜に開花するという、不思議な魅力を秘める植物です。味は淡泊ですが、若干キウイフルーツに似た甘酸っぱさがあります。ビタミンCを特に多く含むほか、ポリフェノールや食物繊維も豊富に含みます。
●栽培ポイント
- <植え付け>
- 鉢の大きさの目安は7~8号鉢で、できれば通気性のよい素焼き鉢がおすすめです。鉢底網を敷いてゴロ土を少し入れた後、サボテン用の培養土に赤玉土を30%混ぜた土を入れ、根を四方によく広げて植え付けます。日当たりのよい場所に置き、冬は日の差す室内へ取り込んで、7℃以上で管理しましょう。
- <水やり>
- 2~3日に1回、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えます。特に夏は水切れしないように多めに与えましょう。反対に、冬は1週間~10日を目安に、乾いたら与える程度にし、乾燥ぎみに管理します。
- <施肥>
- 新芽が出たら、化成肥料(N:P:K=10:10:10)※を1鉢につき20g程度施します。その後は1~2カ月に1回、有機肥料を一つまみ程度施します。
- <誘引>
- 新芽が出る前には、鉢の真ん中に1.5m程度の支柱を立てます。最初の新芽が出てきたらその1本だけを上に誘引し、支柱の高さになるまで伸ばします。
- <摘芯>
- 支柱の高さまで伸ばした後は、垂れ下がるように仕立てます。先端から伸びた新芽を4~5本ほど伸ばし、それぞれの枝が約1m伸びた後、3節目で摘芯します。
- <病害虫>
- 特に心配ありません。
- <収穫>
- 春先に出た芽を毎年全部摘むと蕾が出て、その2~3週間後、夜に開花します。筆先に花粉をつけて人工受粉するとより確実に実ります。開花から1カ月半~2カ月半で完熟します。果皮が緑から赤になって約10日後が収穫の目安です。収穫後、3節の元まで1芽残して切り戻しておきましょう。
※N=チッソ、P=リン酸、K=カリ