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トロピカルフルーツを作ろうトロピカルフルーツを作ろう

真夏の暑さにも負けず、元気いっぱいに枝葉を伸ばすたくましい姿が魅力のトロピカルフルーツ。冬の温度管理さえしっかり行えば、初心者でも十分に育てられます。南国果実ならではの濃厚でジューシーな味わいを、完熟した状態で楽しめるのは、家庭園芸の醍醐味です。

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ブドウに似たジューシーな甘さ「ジャボチカバ」

ジャボチカバの原産地はブラジル南部で、「ブラジリアングレープツリー」の別名をもっています。幹に白い花が咲いた後、ブドウの「巨峰」に似た果実がつく、ユニークなフルーツです。完熟果を口に入れると、ブドウのようなジューシーな甘さが口いっぱいに広がります。果実にはビタミンCやカリウムなどが多く含まれています。

●栽培ポイント

<植え付け>
8号以上の大鉢を用意し、鉢底網を敷いてゴロ土を入れます。市販の培養土に完熟堆肥を多めにブレンドした土を入れて、根鉢を崩さずに植え付けます。日当たりのよい場所に置き、冬はできるだけ日中の温度が15℃以上になる室内で管理しましょう。霜に当たると枯れることがあるので注意します。
<水やり>
表土が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えます。乾燥を嫌うので、特に真夏の乾燥期の水切れには注意。
<施肥>
1年を通して、樹に勢いが見られなくなったら油かす、骨粉を混ぜたボカシ肥料を1鉢につき20g程度施します。
<剪定>
主幹形を作るように、内側に伸びる枝や込み合った枝を間引き、樹冠内部に日が当たるようにします。また鉢で栽培しやすいよう、適度な高さで剪定して頭を抑えます。
<摘果>
特に必要ありません。
<病害虫>
アブラムシやカイガラムシがつく程度です。早春に登録のある薬剤を散布し、防除します。また、生長の過程で幹の皮がはがれ、そのままにしておくと虫が卵を産んで温床になりやすいので、その都度はがしておきましょう。
<収穫>
開花から約60日後、完熟したものを摘みとります。完熟して真っ黒になった果実を軽くもち上げると、幹から簡単にとれます。
<植え替え>
植え付けて5年以上経ったら、10号以上の鉢に植え替えます。

大森 直樹(おおもり なおき)

大森 直樹おおもり なおき
1958年生まれ。岡山大学自然科学研究科修士課程修了。岡山県赤磐市にて果樹種苗会社を営むかたわら、家庭園芸としての果樹栽培の研究を行っている。

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