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キュウリの基本情報

キュウリの写真
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学名
Cucumis sativus L.
和名
キュウリ
英名
Cucumber
原産地
ヒマラヤ山麓からネパール
分類
ウリ科キュウリ属
上陸時期
10世紀以前

キュウリの住みやすい環境

発芽
15~40℃の範囲で行われますが、最適温度は25~30℃です。
生育適温
昼間22~28℃で、夜間17~18℃、生育可能温度は10~35℃です。凍死温度は0℃で、ほとんど生育しなくなる生活限界温度は7℃。10℃以下では生育が止まり薄い霜でも被害を受けます。また35℃以上でも生育が止まります。育苗中、生育初期の低温は雌花の着生が異常に増加し、生育不良となり、かんざし症状を起こします。
根の生育適温(地温)は20~23℃です。
光飽和点
4~6万ルクスでトマトに比べると低いです。しかし光量が不足すると生育や側枝の発生が悪くなり曲がり果が発生します。
土壌酸度
キュウリの根の酸素要求量は大きく、乾燥にも多湿にも弱い。根系は極めて浅く、表土から15cm程度の所に広く分布しますが、有機質を十分与え、適湿にすれば比較的土質は選ばずできます。土壌pHは5.5~7.2が適当です。腐植質埴壌土でEC1.5ms/cm程度で、沖積埴壌土では1.2ms/cm程度で生育阻害されます。

キュウリとは(キュウリってどんな野菜?)

キュウリは、もともとキウリ(黄瓜)で熟すると果実が黄色になるところから来ています。胡瓜と書くのは、前漢の張騫が西域に使して持ち帰ったため「胡の瓜」と称した来歴をもっています。漬けもの、サラダ、なます、キュウリもみ、刺身のあしらいなど、食べ方もシンプルです。キュウリは、みずみずしさが身上。キュウリのみずみずしさを作っている水分には、利尿作用を促進させるカリウムが多く含まれています。特有の香りは、おもにキュウリアルコールという名(通称)の分子によるものです。

キュウリとは(キュウリってどんな野菜?)
文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』より

栽培手順 各ポイント

菜園向けキュウリ栽培カレンダー

栽培カレンダー

育苗管理

定植適期苗

タキイ品種は育苗日数約30日、本葉2.5~3枚程度の若苗定植で、活着がスムーズになり初期の生育を安定させることができます。畑の準備が遅れて老化苗定植にならないよう注意してください。

9cmポットの若苗

  • ①ブルームとは
    ブルーム(果粉)は果実表面に現れる白い粉状の物質で、根からケイ酸(SiO2)を吸収することで発生します。ブルームは本来キュウリにある物質で、ブルームの発生する台木に接ぎ木したり、自根で栽培すれば、ブルームのついたキュウリが収穫できます。

    ブルームキュウリ

  • ②ブルームレスとは
    日本種南瓜の一部に、特異的にケイ酸を吸収しない性質のものがあり、これに接ぎ木をするとロウ物質が生成されずその結果、ブルームのでないピカピカ光るブルームレスキュウリが収獲できます。

    ブルームレスキュウリ

定植

■生育適温
昼間 25~28℃ / 夜間 13℃

定植時期の目安は、晩霜の心配がなく最低気温10℃以上、最低地温15℃以上になったころです。一般地の露地栽培では5月上中旬ごろ、トンネル栽培では4月中下旬ごろになります。キュウリの根は酸素要求量が多いのでうねを高くするとよいでしょう。
老化苗定植や定植後の環境不良などで、生育が悪い場合には液肥や葉面散布などで草勢回復に努めます。

定植した苗

■施肥量
元肥の量は目安として10㎡当たり成分量で、チッソ200~250g、リン酸200~250g、カリ100~150gを施用します。元肥が多すぎると、収穫初期の果実が短くクサビ状の尻細り果になることが多くなるので注意します。

定植のポイント

地温15℃を目標に定植しましょう。

活着の良否がその後の生育に大きな影響を及ほすので、定植は晴天の午前中に行います。あらかじめ鉢に十分潅水しておき、植え穴にもあらかじめたっぷりと潅水しておきます。
水分と地温を確保するためにマルチを利用すると効果が高くなります。マルチングは植え付け7~10日前に行って、十分に地温を確保しておくと定植後、苗の根の伸張がよくなります。
5月中下旬から7月中旬にかけて育苗せずに畑に直まきして、簡単に栽培する方法もあります。
定植後、保温キャップなどで、苗を囲うと初期生育がスムーズにいきます。

深く植えすぎて、接ぎ木部分が土に埋まらないようにしましょう。

整技方法(基本的な例)

親づるは支柱の高さ(160cm)程度で摘芯。

中段以上の孫づるは放任し、隣の株の枝とぶつかるようなら適宜摘芯。力強い成長点のある枝を必ず3~4本残す。

下段から発生する孫づるは地面につかないように葉を1~2枚残して摘芯。
下から5~6節までの側枝と雌花は早めに除去。この時、キュウリや台木の子葉があれば除去する。いつまでも残すと病害虫の発生源となりやすい。

株元から5~6節までの雌花、側枝を早めに除去。この部分が茂りすぎると病害発生や収穫忘れが多くなるので注意。

誘引の例

[1条植えの場合]

[2条植えの場合]

追肥と潅水

[追肥]

追肥は1本目の果実がとれ始めたころからが目安です。化成肥料の場合、1回にチッソ成分で10㎡当たり30g程度施します。間隔は7~10日が目安です。
液肥の場合は10㎡当たりチッソ成分で10~15gとして3~4日に1回程度施してください。アミノ酸含有の有機液肥などを施用すると味のよいおいしいキュウリが収穫できます。

[潅水]

キュウリは特に水分を必要とする作物なので、安定した栽培のために雨水だけに頼るのではなく、潅水が必要不可欠です。梅雨明け後は高温乾繰により急速に草勢が衰えるので、通路潅水も含めこまめな水管理が大切です。

草勢判断のポイント

キュウリは初期生育が順調に行くことが大切です!
草勢判断は本葉15~18枚程度(8~10節の開花ごろ)に行います。順調な草勢であれば、成長点(芯)が大きく包まれており、生き生きしています。

  • ①開花節から成長点までに、展開葉が5~6枚あれば順調。それ以下なら弱い。
  • ②開花節から発生している側枝の長さ小指以上なら順調。それ以下なら弱い。

順調に草勢を維持している株

上記2点を満たしても、発生している側枝が急に小さくなっているようなら、草勢は弱くなりつつあるので注意しましょう。
このような場合には、着果節位を1~2節上げる、カ枝(側枝を2~3本)を伸ばすなどで対応するとよいでしょう。

収穫と不良果

収穫の適期は果実の長さが約20cm程度の時ですが、14~15cmのミニサイズで収穫すると、ふだんとはまた違った食味が味わえます。反対に大きくなりすきると皮がかたくなり生食には向かなくなります。
気候や風害などの要因で果形の乱れ(尻細り果、曲がり果)が発生した場合は、思い切って不良果を摘果して草勢の回復を図ります。株が疲れた場合には根の活力剤(メネデールなど)や葉面散布剤の施用が効果的です。

不良果(曲がり果)の例
①曲がり果は、サイズが小さいときでも曲がっている。
②同じサイズの正常果

病害や生理障害

<病気>
総監修・イラスト原図 : 駒田旦 本文監修:大阪府立環境農林水産総合研究所 草刈眞一 写真提供 : 木曽晧(AK)、草刈眞一(SK)、駒田旦(HK)、 田中寛(YT)、森脇武文(TM)
<生理障害>
監修・写真提供 : 渡辺和彦、牧浩之 写真提供 : 福元康文(YF)

Q&A

キュウリを栽培したところ、実が曲がってしまいました。これを防ぐにはどうすればよいでしょうか。

キュウリ栽培で重要なポイントは、茎葉を発育させながら花を咲かせ、さらに実をつけていくことです。実が曲がるのは、なり疲れで草勢が低下したり、水分や肥料が不足した場合に起こりやすくなります。葉の基部からは側枝(子づる)が伸び、花や実がつくと養水分を取り合って競合が起こり、草勢が弱くなります。

草勢を維持するためには、まず根を十分に張らせて、養水分をよく吸収させます。さらに効率よく側枝を伸ばして実を肥大させるために、株の整枝が重要となります。定植後、基部から6~7節までの側枝と花芽(雌花)は、着果負担をかけないよう、すべて取り除きましょう。これより上の3~4節の側枝については葉を1枚残して摘芯し、それよりさらに上は、葉を2枚残して摘芯する整枝を続けます。

キュウリの実が肥大するには、収穫最盛期では1株当たり1日に3~4Lの水分が必要となり、十分な水やりが必要です。また、1a当たりにチッソが成分量で2~3㎏必要とされ、肥料切れさせないことも大切です。そのため、葉色が薄くなったり、側枝(子づる)の伸びが悪くなったりした場合は、追肥が遅れないよう、速効性の液肥などを与えます。つる先が細くて草勢が弱い場合には、雌花や形の悪い実を小さいうちに思い切って摘み取り、草勢の回復を図りましょう。

キュウリにどうしてもうどんこ病が発生してしまいます。どうすれば防ぐことができますか。

キュウリのうどんこ病は露地、施設栽培のいずれでも起こることがあります。病原菌は生きた植物組織からだけ栄養を吸収して発生し、しかも植物の表面でしか繁殖できません。またキュウリ以外に、カボチャやメロン、マクワウリ、スイカなどでも発病します。

うどんこ病が発生しやすいのであれば、キュウリで発生したうどんこ病が周辺の雑草や、ほかの畑のカボチャなどにも伝染していないか確認してみましょう。もし、近くでうどんこ病が発生していれば、新たに植えたキュウリにもうどんこ病が容易に発生するため、防除を徹底しましょう。

うどんこ病の胞子は乾燥条件で形成しやすいため、雨に直接当たらない施設栽培では被害が大きくなりやすい傾向があります。そのため過度に乾燥することがないよう、適度な湿度を保つとともに、日当たりをよくしてやります。チッソの過剰施肥や過繁茂でも、発生が増加するので避けます。

また、キュウリには「VR夏すずみ」「Vアーチ」などの耐病性品種もいくつか育成されています。これらを使えば減農薬栽培にも役立つでしょう。

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