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キャベツの基本情報

キャベツの写真
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学名
Brassica oleracea L. var. capitata L.
和名
キャベツ
英名
Cabbage
原産地
北海・英仏海峡、大西洋などのヨーロッパ海岸、地中海沿岸諸国
分類
アブラナ科アブラナ属
上陸時期
結球性のキャベツの栽培が始まったのは安政年間

キャベツの住みやすい環境

原産地のような冷涼な気候が大好きです。

発芽適温
15~30℃と比較的高い温度でも適しますが、35℃以上では発芽不良や不ぞろいの心配があります。
生育適温
5~25℃の範囲で生育しますが、適温は15~20℃と冷涼な気温です。耐寒性は強く、マイナス4℃まで寒害がありません。
結球適温
13~20℃で、28℃以上の高温や7℃以下の低温で結球の進行が鈍り、2~3℃以下ではほとんど玉は肥大しません。また23℃以上になると軟腐病に侵されやすくなります。

キャベツとは(キャベツってどんな野菜?)

どんな味にも美味しく染まるキャベツ
キャベツは個性豊かな野菜ですが、クセのない素直な素材でもあるのです。だから味つけは、洋風、和風、中華。調理も、煮る、炒める、ゆでる、蒸すと、どんな料理にもオールマイティ。トンカツやコロッケのお供に欠かせないせん切り。細く刻めば口当たりもよく、いくらでも食べられます。栄養的には、ビタミンCも多く、カルシウムやビタミンA、B2、Uも含み、特にビタミンUは胃腸薬にも配合される成分・キャベジンで、胃粘膜の修復を促進します。

快い歯ざわりと甘味が自慢
生食用にもってこいのキャベツ。食べる直前まで水につけておくと、歯ざわりがよくなります。塩やマヨネーズ、ドレッシングでどうぞ。キャベツはアクの少ない野菜ですが、長い間煮込んだりすると、キャベツ特有のクセや水気が出てきます。そんな時は、あらかじめゆでて使うと、本来の持ち味が生きてきます。

調理のポイント
生でせん切りのサラダで頂くもよし、ロールキャベツや蒸し煮にして食するもよしの万能野菜。

キャベツとは(キャベツってどんな野菜?)
文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』より

栽培手順 各ポイント

菜園向けキャベツ栽培カレンダー

栽培カレンダー

花芽分化と抽苔

一定の大きさに達した苗がある期間連続して低温にあうと花芽分化(茎の先端にある成長点が発育して、将来花芽となる新しい組織を作ること)します。低温感応する苗の大きさは品種によって異なります。低温感応の温度は平均気温13℃以下、平均最低気温10℃以下とされていますが、平均気温5~7℃で最も感応しやすくなります。低温遭遇期間は品種間差は多少あり、一般に1カ月以上必要とされます。

発芽と生育

■発芽適温
20~25℃(30℃以上では発芽不良や不揃いになりやすい)

[キャベツの発芽]

[夏まきの高温に注意]

夏まきの場合は遮熱資材などの利用によりあまり高温にならないようにすることが大切です。トンネル支柱等の上に遮熱資材(遮光ネット、寒冷紗、よしず等)を使うと、温度を下げる効果があります。また、風通しのよい所で育苗しましょう。

播種と育苗

[箱まき育苗]

■育苗中の害虫を防ぐ

育苗で害虫を防ぐには、苗床やトレイの上に播種直後から防虫ネットや寒冷紗をかけて管理すると、害虫の飛来を抑制することができます。そうすれば害虫だけでなく、それに伴う病害も減らす効果があるので、殺虫剤や殺菌剤の使用を少しでも減らせます。

  • ※下に隙間があると、害虫が侵入しやすくなるので、しっかりと四方を土などで押さえておきます。
■トレイ育苗での軟弱徒長を防ぐ
  • 潅水はできるだけ午前中に行い、日暮れのころにはトレイがやや乾く程度にしておきます。ハウスなどの施設内で、ベンチの上において(トレイの下に空間を作る)育苗するとよいでしょう。
  • 夏まき育苗期間の後半(播種後10日~2週間目以降)はできれは屋外で育苗し、風や夜露に当てて苗をしめます。

  • ※トレイの土は乾きやすいので、夏場は毎日潅水が必要になります。特にトレイの縁は乾きやすいので注意が必要です。

定植

活着の良否がその後の生育に大きな影響を及ほすので、定植は晴天の午前中に行います。あらかじめ定植苗に十分潅水しておき、植え穴にもあらかじめたっぷりと潅水しておきます。定植後の潅水の際、液肥を利用すると活着がすすみます。

秋まき栽培は40~45cm程度(外葉が大きい)

園芸用殺虫剤などを定植前、植穴に散布して、初期の食害を防ぎます。

キャベツの定植苗

生育

[キャベツ生育ステージ別ポイント(冬どりキャベツ)]

■生育適温
15~20℃(5~28℃の範囲で生育し冷涼な気温を好む。高温には弱いが、温度の適応性は広い)
■結球適温
13~20℃(28℃以上の高温や7℃以下の低温で結球の進行が鈍り、2~3℃以下ではほとんど球は肥大しません)

[結球]

結球の進み方は環境条件の影響を受けます。外葉で作られる同化養分が結球葉へ供給されるので、結球開始期までにチッソ、リン酸などの肥効を高め、充実した外葉を形成させることが大切です。完全結球に必要な積算温度と総葉数は、葉数型では約1800℃で90~100枚(結球葉数65~85枚)、葉重型では約1600℃、85枚(結球葉数60枚)ぐらいになります。

[なぜ結球するのか?]

外葉が展開したのち、成長点では茎が伸びずに葉がついてきます。後から出てきた葉(後出葉)は、外に開くことができず、次第に葉が立ち上ります(芯葉の立ち上がり)。葉の外側にあたる光の量が多くなり、中心の葉が内側に湾曲します。葉の成長ホルモン(オーキシン)が裏側に偏ることで、その形態をとると考えられています。この時点を結球始期と呼び、その後、次々に出てくる葉は次第に湾曲が進み中心の葉を包むように生育しながら肥大し、球を形成していきます。

施肥

■施肥量
1回の栽培に必要な施肥量(全体)は、目安として10㎡当たり成分量でチッソ250~300g、リン酸200~250g、カリ250~300gを施用します。2~4月どりは長い作型になるので、全体にチッソ、カリを50g程度増やすようにします。栽培時期により、元肥と追肥に分けて施します。

春まき栽培(早生種)
元肥2/3~全量。追肥も早め、速効性肥料を中心に施用します。
夏まき栽培(早生~中早生)
元肥2/3、追肥1/3。追肥回数は2回。定植して1週間~10日ごろに、1回目の追肥を兼ねて中耕すると、畑の通気性や透水性が高まり、根の発育を促して生育が促進されます。定植して2週間~20日ごろになると、外葉の生育が旺盛になり芯葉が立ち上がるので、2回目の追肥をします。
夏まき栽培(中生~晩生)
元肥1/2、追肥1/2。生育期間が長い作型なので、12月に第3回の追肥を行います。
秋まき栽培(極早生)
元肥1/3、追肥2/3。元肥のチッソをひかえ、年内の生育をコントロール。根の発育を促進するため、リン酸肥料をやや多めにします。追肥は早春の上昇気温下で、速効性肥料で、短期に肥効を促します。
秋まき栽培(中早生~中生)
元肥1/3、追肥2/3。追肥は、1/3ずつ2回に分け、収穫期までチッソ分を残さないように施用します。

収穫

収穫方法は、球を斜めにして外葉を手で押し下げてすき間を作り、包丁などを使って球を切り離します。このとき、外葉を2~3枚つけて切れば、球のお尻を切りすぎずきれいな玉が収穫できます。

[寒玉系]

一般的に夏まきで、秋~冬に収種する。葉の凸凹が少なく、やや扁円の玉になり、葉の巻きがかたい。シャキシャキとした食感が特徴で、生食のほか、煮物やお好み焼きの素材として利用される。

[良質系]

一般的に秋まきで、春~初夏に収穫する。葉に凹凸があり、葉色の緑が鮮やかで光沢がある。葉の巻きがゆるく、みずみずしくて柔らかくおいしい。

病害虫

[アオムシ・コナガなど]

柔らかくておいしいキャベツほど害虫も好んで発生します。薬剤防除は発生する前の予防散布が肝心です。農薬は同じものを連用せずローテションで使用し、散布回数や散布できる収穫前日数を確認して行います。

[黒腐病]

葉脈を中心に葉の縁に向かってV字型に広がります。銅剤を使用し、予防散布を中心に結球始めから収穫期まで行います。大雨や台風の後はなるべく早く散布しましょう。

[菌核病]

4~5月と10~11月ころに発生しやすく、気温20℃前後、曇雨天が続くときに発病しやすくなります。結球始めから収穫期まで、株元、葉裏に薬剤がしっかりかかるように散布します。

病害や生理障害

<害虫>
総監修 : 大阪府立環境農林水産総合研究所 田中寛 監修 : 草刈眞一、柴尾学
写真提供 : 田中寛(HT)、木村裕(YK)、柴尾学(MS)
<病気>
総監修・イラスト原図 : 駒田旦
本文監修:大阪府立環境農林水産総合研究所 草刈眞一
写真提供 : 木曽晧(AK)、駒田旦(HK)

Q&A

キャベツが裂球してしまいます。どうしてでしょうか。

キャベツの外側の葉が割れてしまう「裂球」は、一般的には初夏や秋に収穫する作型で起こりやすいです。これらの時期は生育適温に近い気温が続き、生育が旺盛となります。すると葉数と葉重が共に増加し球の充実が急速に進むため、思った以上に成長し、収穫遅れになりやすくなります。そのような状態では、すでに裂球が発生していることが多くなるのです。

球の肥大が進んできたら、収穫遅れにならないよう、結球葉の上を触って充実程度を確認しましょう。十分にかたくしまっていれば収穫適期ですので、早めに収穫します。

生育が緩慢になる秋~初春にはあまり発生しませんが、収穫遅れになっている時期に雨がよく降ると、やはり裂球します。生育前半が乾燥ぎみで、その後の降雨により畑に水分が多くなり、かつ気温が適温より高い場合には、特に発生しやすくなります。また、結球を始めてから追肥すると球の肥大が促されるため、さらに裂球しやすくなるので注意しましょう。結球葉は、生育が進み肥大がほぼ停止しています。しかし、内部の葉はまだ若くて水分が多く、追肥されると生育が急に進んで肥大し、球が外側から裂けていきます。

裂球が始まりかけたら、外葉を取り除いたり、株の周りからスコップなどを入れて根を切断する「断根」を行うことにより、裂球をやや遅らせることはできます。しかし、裂球への基本的な対応策としては、収穫を早めることです。裂球しやすさは品種により差があり、‘ 彩音’などの裂球しにくい品種を選ぶとよいでしょう。

寒玉キャベツと良質キャベツの違いは何でしょうか。

寒玉キャベツは結球葉の表面のでこぼこがなく、やや平たい玉で葉の巻きがかたく、シャキシャキした食感が特徴です。加熱しても煮崩れしにくく、煮込み料理やお好み焼きなどの加工調理に使われ、業務用としても多く利用されています。耐寒性が強く、冬場には特に糖度が高くなります。

一方、良質キャベツはサワーキャベツとも呼ばれています。鮮やかな緑色の葉がやわらかく巻かれ、表面がでこぼこしています。玉は表面に近い方が緑色で、中心に近くなるほど黄色になります。みずみずしくて甘みがあり、サラダなどの生食に多く使われます。ただ、葉がやわらかく輸送中に葉が傷みやすいうえ、寒さに弱いため、これまで産地が限定され、栽培時期も限られていました。

新たに開発された良質系と寒玉系の特性を併せもった中間型の品種「潮岬」は肉厚で、耐寒性と輸送性にも優れた良質キャベツです。関東や九州の暖地において、肥沃な火山灰土壌の産地で12月から翌年3月上旬どり栽培に適しています。

このように寒玉系、良質系、中間型など、品種の特性を生かして使い分け、栽培するとよいでしょう。

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