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カボチャの基本情報

カボチャの写真
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学名
セイヨウカボチャ(Cucurbita Maxima.)
ニホンカボチャ(Cucurbita Moschata.)
ペポカボチャ(Cucurbita Pepo.)
ミキスタカボチャ(Cucurbita Mixta.)
和名
カボチャ
英名
Squash
原産地
  • セイヨウカボチャ(Cucurbita Maxima.)南アメリカのペルー
  • ニホンカボチャ(Cucurbita Moschata.)北アメリカと南アメリカが原産
  • ペポカボチャ(Cucurbita Pepo.)北アメリカ
  • ミキスタカボチャ(Cucurbita Mixta.)起源は北アメリカ。
分類
ウリ科カボチャ属
上陸時期
二ホンカボチャ(1573年)、
西洋カボチャ(1863年)

カボチャの住みやすい環境

温暖作物でウリ科の中では最も低温に耐えます。

発芽適温
25~30℃。最低発芽温度は12℃、最高発芽温度は40℃です。
生育適温
17~20℃。洋種カボチャは日本種カボチャよりやや冷涼を好み、平均気温23℃(中間地の7月上中旬)を超えると、草勢が弱くなりでんぷんの蓄積が悪くなります。
土壌適応性
適応性高い。カボチャは吸肥力が強くつるの伸びとともに根が伸びるので、根圏域が広いといえます。
土壌酸度
pH5.5~6.8が好適です。

カボチャとは(カボチャってどんな野菜?)

カボチャはニンジンと並ぶ緑黄色野菜の代表格で、食物繊維、ビタミンA 、ビタミンC 、ビタミンE がバランスよく入っています。ほかにも、ミネラルやポリフェノールなど栄養素が盛りだくさん。普通 ビタミンCは水溶性で熱にも弱く、調理の際に失われやすいのですが、カボチャの場合はデンプンに守られているためビタミンCが壊れにくくなっています。しかも、一度でたくさん摂取でき、他の栄養素も同時に取れるから、まさに万能野菜。カボチャは、旨煮にするほか、揚げもの、みそ汁の具など、料理もいろいろ。

カボチャとは(カボチャってどんな野菜?)
文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』より

栽培手順 各ポイント

菜園向けカボチャ栽培カレンダー

栽培カレンダー

育苗管理

育苗管理

播種と育苗

■発芽適温
25~30℃

カボチャの育苗期間は1カ月程度と短く、温度を確保できる場所があれば9~12㎝ポットにまいて育苗するとよいでしょう。

ポリ鉢に直接タネをまいて、そのまま育苗

ポリ鉢に直接タネをまいて、そのまま育苗

発芽した状態

発芽した状態

双葉~本葉1枚のときに1本にする

双葉~本葉1枚のときに1本にする

カボチャの苗

[定植適期苗]

12cmのポリ鉢の場合は、約30日の育苗日数で本葉3.5枚苗に育てます。
本葉3.5枚以上は根が鉢に回りすぎて老化苗になり、定植後の生育がよくないので注意します。

定植適期苗

カボチャの定植適期苗カボチャの定植適期苗

定植

■生育適温
17~20℃

カボチャは、果菜類の中でも低温に耐えることができ、台木にも使われるほどです。
定植時期の目安は最低気温8~10℃、最低地温12℃以上になったころです。
一般地の露地栽培では4月下旬ごろ、トンネル栽培では4月上中旬ごろになります。

定植

■施肥量
元肥の量は目安として10㎡当たり成分量で、チッソ100~150g、リン酸150~200g、カリ100~150gを施用します。カボチャは吸肥力が強く、元肥が多いと「つるぼけ」をおこし、葉が大きくなって着果が悪くなるので注意します。

定植後の管理

定植は活着を促すため晴天の午前中に行います。
カボチャの仕立て方はいろいろありますが、家庭菜園では本葉4~5枚で親づるを摘芯して、子づる2~3本仕立てがよいでしょう。

定植後の管理

定植後の管理

整枝

枝整理は、着果節までの孫づるをすべて除去し、それ以降は草勢に応じて適宜行います。
着果後の側枝は原則として放任ですが、草勢が強く、茎葉が込み合う恐れのある場合は、本葉を越えて上に出てくる側枝の先を摘芯します。

親づる1本仕立て
枝同志の養分の競合がないため最も着果が安定する。抑制栽培は1本仕立てが有利。1本仕立ては、15~18節に着果。
子づる2本仕立て
1本仕立てに次いで着果数が多くなる。不良環境の条件下で3~4本仕立てより有利になる。粉質の高い品種は、2本仕立ての方が品質のよい果実になります。
子づる3本仕立て
子づる仕立ての整枝栽培では、3本仕立てまでが有利。4本仕立て以上は、同時着果性が本数増加に応じ減少する。

[子づる3本仕立ての場合]

子づる3本仕立て

交配

カボチャの雄花・雌花

受粉は通常ハチが自然に行いますが雨の日やハチがいない時、また株元近くの雌花で雄花が少ない場合には人工交配が必要です。

人工交配は、早朝ほど着果がよくなるので、遅くとも午前10時までには、受粉を済ませます。
当日咲いた雄花の花弁を除去し、葯を雌花の柱頭になぞるように軽く触れさせます。
この時、柱頭に花粉を均一に付着させること、強い力で柱頭に押しつけないことが大切です。

交配

追肥と玉の肥大

追肥の時期は着果が確実となった、「にぎりこぶし大」の時が適期で、茎葉が小さい時は、開花直前または開花期に施用します。
追肥の量は、10㎡当たり化成肥料の場合、チッソ成分で30~40gをつるの先に施します。
うどんこ病のまん延や強風により、葉が被害を受けて果実に直射日光が当たると、日焼けやひび割れの原因になるので、わらや新聞紙をかけて果実を遮光します。

追肥の時期

追肥の時期

果実の色つきをよくするためマットを敷くとよい。

果実の色つきをよくするためマットを敷くとよい。

[玉直し(収穫の10日前に行う)]

玉直し(収穫の10日前に行う)

収穫

早どり、収穫遅れは禁物!
雌花の開花交配後45~50日で完熟する。
開花後の日数が分からない場合は、果梗部全体がコルク化したのを目安にします。

収穫

収穫適期のカボチャの果梗部(完熟)。コルク化が果実付近にも及んでいる。

収穫適期のカボチャの果梗部(完熟)。コルク化が果実付近にも及んでいる。

収穫適期前のカボチャの果梗部(未熟)。縦状にコルク化が始まったところ。

収穫適期前のカボチャの果梗部(未熟)。縦状にコルク化が始まったところ。

ニホンカボチャは開花後30~35日が収穫の目安
果皮がやや褐色がかって、白粉が吹いてきたら収穫する。

キュアリング・保存方法

収穫直後の果実は、デンプン含有率が高く甘みが弱いのですが、日数の経過とともにデンプンが徐々に糖化して果実は甘くなります。
粉質感は、デンプン含有率と密接に関係しており、デンプン含有率が高いほど粉質感が強く、低いほど粘質に感じます。
貯蔵温度が高いとデンプンは早く減少します。

収穫後、果実は風通しのよい日陰の場所で、7~10日間のキュアリングを行います。キュアリングとは、果梗部の切り口を乾かして菌の侵入を防ぎ、果実の腐敗を防止する作業です。
この時、温度が高すぎるとデンプン含量の低下や果面の退色が早く進むので、必要以上に温度を上げないように、また処理日数が長くならないように注意します。
保存は常温で、冷暗所に置いておくとよいでしょう。

キュアリング・保存方法

病害や生理障害

<病気>
総監修・イラスト原図 : 駒田旦・本文監修:大阪府立環境農林水産総合研究所 草刈眞一・写真提供 : 木曽晧(AK)、草刈眞一(SK)、駒田旦(HK)
<害虫>
総監修 : 大阪府立環境農林水産総合研究所 田中寛 監修 : 草刈眞一、柴尾学・写真提供 : 田中寛(HT)、木村裕(YK)、柴尾学(MS)

Q&A

カボチャのタネをまいたのですが、発芽しません。何が原因でしょうか。

カボチャのタネが発芽するには20~30℃の高い温度が必要なので、春先の育苗では保温か加温をします。そのため、発芽床に電熱線で加温するか、トンネルで十分に保温して温度を高くしてやります。発芽する時に、この適温より温度が低くても高くても、極端に発芽は悪くなります。

カボチャのタネは比較的大きく、発芽するにはタネと同じくらいの重さの水を吸収しますので、タネまきした時に十分水やりをします。発芽を揃えるには、一晩タネを水につけてから水切りをしてまくのも有効です。また、カボチャはダイコンのタネと同様に、発芽をするのには多くの空気が必要です。土壌中に空気が十分にあればよく発芽しますが、通気性の悪い土では極端に発芽が悪くなります。そこで、発芽床には十分有機物を混ぜておき、通気性がよくなるようにしておきます。

カボチャのタネは光があると発芽が悪くなる(嫌光性)ので、覆土はやや厚めにします。さらにこの性質は温度が低いほど強くなりますので注意してください。

カボチャは収穫後しばらくおいたほうが甘くなると聞きましたが、本当ですか。また長期間貯蔵する方法を教えてください。

カボチャなど多くの果実では、収穫後も成熟過程が続いていて、芳香や色の変化、果肉の軟化などが起こっています。収穫直後のカボチャはでんぷん含量が多いのですが、収穫後日数が過ぎるとともにでんぷんが糖に変わり、果実は甘くなってきます。収穫後は、日陰で風通しがよく気温が25~30℃の所に置き、7~10日間キュアリングをします。キュアリングとは、果梗部の切り口を乾かして菌の侵入を防ぎ、果実の腐敗を防ぐ処理で、これにより貯蔵性が増します。キュアリング期間は品種によって多少違いますので、特性を確認するか、切り口がしっかり乾いたかどうかを確認してください。

キュアリングが済めば、10℃くらいの所で貯蔵します。カボチャは、一般にホクホクした粉質性の高いものが好まれます。粉質性が高いほどでんぷん含有率が高いのですが、貯蔵温度が高いと、でんぷんは早く減少します。そのため、キュアリングを必要な期間以上行うと、でんぷんから糖へ変化は進みますが、ホクホク感がなくなってしまい、また腐りやすくなるので注意しましょう。

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