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ナスの基本情報

ナスの写真
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学名
Solanum melongena
和名
ナス
英名
Egg Plant
原産地
インド東部
分類
ナス科ナス属
上陸時期
天正勝宝2年(750年)茄子を進上したという記録があります。

ナスの住みやすい環境

果菜類の中でも、特に高温性の作物です。

発芽適温
20~30℃とされ、最低限界温度は11℃、最高限界温度は35℃です。ナスの種子は変温操作(昼間30℃、夜間20℃)をするとよくそろって発芽します。
生育適温
昼23~28℃、夜間16~20℃。最低限界7~8℃で、霜には非常に弱くマイナス1~マイナス2℃で凍死します。最高限界は40℃です。
根の伸長適温
28℃、最低8~10℃、最高38℃。根毛発生の最低は12℃、最高38℃です。
花粉の発芽、発芽管の伸長
適温は20~30℃で、最低限界温度は15~17℃、最高限界温度は35~40℃です。
光飽和点
約4万ルクスと果菜類のうちでは割合低い部類ですが、弱光下では軟弱徒長となり、花の発育が悪く、落花は多く、果実の発育は悪くなり、果実の着色も劣ります。ほかの野菜に比べて、着色のため特に紫外線を必要とします。

ナスとは(ナスってどんな野菜?)

新鮮なナスで夏の食欲増進。あざやかな紫紺色で、見るからに涼味を誘うナス。特有の風味があって日本人の嗜好に合うせいか、数ある夏野菜のなかで、なじみが深く、煮もの、焼きもの、揚げもの、漬けものといった具合に、昔からさまざまな調理法が考え出されています。特に油との相性がよく、ナスの旨味を引き出してくれます。色艶といい、押すと弾力のある皮のピーンと張ったものが良質です。

ナスとは(ナスってどんな野菜?)
文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』より

栽培手順 各ポイント

菜園向けナス栽培カレンダー

栽培カレンダー

育苗管理

育苗管理

鉢上げ

販売されている苗は、9cmポット(本葉6~7枚)の若苗が多いので、12~15cmポットに鉢上げして1番花が開花する直前まで育苗するとよいでしょう。小さなポットで育苗すると根が巻いてしまい、定植後も草勢が強くなりません。連作による土壌障害を防ぐため、接ぎ木苗を利用すると上作が期待できます。

鉢上げ12~15cmポットに鉢上げし、定植適期まで育苗する。購入苗は9cmポットが多い。

定植適期苗

1番花の蕾がふくらんで紫色に着色し始めたころが適期です。蕾の小さな若苗定植は定植後の過繁茂になりやすく、1番花が咲き終わっているような老化苗定植では、活着不良になりやすくなります。

定植適期苗

ナスの定植苗ナスの定植苗

定植

■生育適温
20~28℃

定植時期の目安は、晩霜の心配がなく最低気温10℃以上、最低地温15℃以上になったころです。一般地の露地栽培では5月上中旬ごろ、トンネル栽培では4月中下旬ごろになります。老化苗定植や植え傷みで活着不良になった場合は、薄めの液肥を数回あたえるか1番果を摘果して、草勢の回復を図ります。

定植

■施肥量
元肥の量は目安として10㎡当たり成分量で、チッソ、リン酸、カリとも200~300gを施用します。ナスは多肥を好むので、肥効が長い期間続く肥料を使うとよいでしょう。

定植のポイント

活着の良否がその後の生育に大きな影響を及ぼすので、定植は晴天の午前中に行います。あらかじめ鉢に十分潅水しておき、植え穴にもあらかじめたっぷりと潅水しておきます。
水分と地温を確保するためにマルチを利用すると効果が高くなります。マルチングは植え付け7~10日前までに行って、十分に地温を確保しておくと定植後、苗の根の伸張がよくなります。

特に接ぎ木苗の場合は、深く植えすぎて接合部を土に埋めないようにします(穂木から根が出ないように定植時に注意)。

定植のポイント地温15℃を目標に定植する

[ホルモン処理]

初期の草勢のバランスをとるためには、まず1番花を着果させることが大切です。定植後6月上旬までは、まだ夜温が低くて着果しにくいので、3~5番花ぐらいまではホルモン処理で着果させます。1~3番果順調に着果させると草勢が落ち着き、成りぐせがついて、その後はホルモン処理をしなくても着果していきます。

ホルモン処理

[仕立て方(3本整枝)]

仕立て方(3本整枝)

一番花のすぐ下と、その下にある勢いのよい側枝を伸ばす。

仕立て方(3本整枝)

伸ばした枝を、それぞれ誘引する。内部に枝が込み合う場は、枝を整理する。

[側枝の剪定方法]

収量重視の場合
側枝をある程度放任とし、花数を増やして収量の向上を図ります。整枝は細めの側枝を間引くように随時行いますが、梅雨明け後には過繁茂による成り疲れから、秀品率が低下しがちなので、更新剪定ないし強剪定で秋からの収穫に備えます。

品質重視の場合

切り戻し剪定

切り戻し剪定

1次側枝の1花目の先端に葉を1枚残して摘芯し、収穫の際、A図のように主枝に近い2次側枝を1芽残して切り戻します。

切り戻し剪定

残した2次側枝が伸びたら同じように摘芯、収穫、切り戻しを繰り返します。こうすれば着果負担が少ないので、栽培後半まで草勢が安定し、品質のよいものが収穫できます。

[誘引の例]

枝が垂れないように、支柱とひもを使い誘引します。

誘引の例

[追肥と潅水]

追肥
追肥は1番果の収穫時期に、速効性の化成肥料を10㎡当たりチッソ成分量で30g施します。その後は10~14日間隔を目安としますが、草勢に応じて追肥間隔を調整します。10㎡当たりチッソ成分量で10gの液肥を潅水代わりに、5~10日おきに与えてもよいでしょう。

潅水
梅雨明け後の高温と乾燥は、ナスにとって好ましくありません。敷きワラなどをして地温の上昇とうねの乾きをやわらげるとともに、乾燥したときはうね間に水をたっぷり与えます。うね間潅水は夕方に行い、翌朝には水がうね間にたまっていないようにします。

草勢を判断する方法

草勢を判断する方法

更新剪定

真夏には暑さと乾燥で品質が低下しがちです。そこで、枝を切り戻して新しい枝を出させると、秋ナスの収穫をすることができます。各主枝を強い芽が残るように3分の1から2分の1の長さに切り戻します。
更新剪定は7月中旬~8月上旬までの間に行い(時期が遅くなればなるほど緩く切り戻し)、追肥と潅水を十分施すことで枝を更新させます。剪定後、半月ほどで力のある花が咲き、1カ月後には品質のよい秋ナスの収穫が始まります。

株のまわりに、スコップを入れて根切りすると新根が早くでて、側枝がよく発生します。
剪定後追肥を行います。乾燥防止のため、刈草や稲ワラも足すとよいでしょう。

更新剪定

収穫

開花後20~25日で収穫。遅くなると味が落ちるので注意します。

収穫

Q&A

ナスの1番果は摘果した方がよいと聞きましたが本当ですか?

低温期にできた1番果は、かたくて肥大しない果実(石ナス)が多いので、普通は摘果します。それはナスが高温性果実であり、たとえ花がついても最高気温が20℃以上の日が続かないと、正常な開花・結実が起こらないためです。花粉発芽の適温は20~30℃で、低温では受精できず、果実は肥大しません。

低温以外の原因では、水やりを極度に抑えたり、チッソ肥料を過度に与えたり、あるいは肥料不足で貧弱な苗を植えた場合にも石ナスができやすくなります。石ナスはこれらが原因でできた肥大しないかたい果実で、食べられません。果実の長さが5㎝ 以上になれば、その後は順調に肥大することが多いようですが、肥大しない果実をつけておくと2番果以降の収穫が遅れるので、1番果が約2㎝ になれば早めに摘果します。

石ナスができるのを防ぐには、ホルモン散布も有効です。しかし、1番果を早めに除き、2番果以降の果実肥大を促進する方が簡単にできますのでおすすめします。また、水やりや肥培管理を十分にして、生育を旺盛に保ちましょう。

ナスの発芽が悪いのですが、どのような原因が考えられますか。

ナスは高温を好む野菜で、発芽適温は20~30℃で、5~6日で発芽します。春先に発芽で問題になるのは気温がまだかなり低いためで、加温設備が必要になります。発芽の最低温度は11℃で、最高温度は35℃です。そのためトンネルかハウスの中に温床マットを入れて加温するか、「愛菜花」などの家庭用発芽・育苗器が必要になります。これらの加温設備を利用して、発芽の最適温度に近づけます。タネまきを急いでも、定植できるのは晩霜の危険性がなくなり、最適気温が10℃以上になった5月上中旬ごろになります。

発芽だけであれば、居間の光の入る窓際でも発芽させられます。しかしその後約60~80日育苗するため、ハウスかトンネルが必要になります。トンネルでは夜間の温度はかなり低くなるので、夜間には不織布などを二重にかけて保温に努めます。ナスの発芽には昼夜変温が有効で、昼温30℃で夜温20℃だと揃って発芽します。トンネルでは自然に昼夜変温になります。

発芽には温度以外に酸素と水分が必要となるため「タキイたねまき培土」など、排水性と保水性のよいタネまき用土が必要になります。タネまき時に播種箱やセルトレイの底から水が出るくらいたっぷり水をやり、その後は表面が乾かない限り、発芽まで水はやりません。タネが吸水後発芽するまで過湿になると、呼吸できなくなり枯死します。播種箱やセルトレイは水平に置きます。タネまき時の覆土も重要で、ナスは嫌光性で光を嫌いますが、覆土が厚すぎても薄すぎても発芽は悪くなります。覆土はタネの厚さの2~3倍にし、一カ所2粒くらいまきましょう。

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