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高梨さゆみ(たかなしさゆみ)
イギリスでガーデニング文化の魅力に触れて以来、雑誌や本などですぐに役立つガーデニングの情報を発信。イギリスや日本全国の庭を巡るほか、日々の花散歩で見かけた「これはいい!」という植物をSNSなどでも紹介する。花苗や切り花の生産農家も訪ね、人気の花、新しい花の情報を得ると同時に栽培のアドバイスも取材。

造形美が魅力のアリュームは初夏の庭の人気者!

葉のないストレートな茎を1mほども伸ばし、先端にボール状の大きな花房をつけるアリュームの大型種。まるでボールが空に浮いているようにも見え、それがいくつも連なると、ワクワクするような魅力的な景色になります。アリュームを上手に生かしたリズミカルな景色を見るのは、初夏のガーデンを訪ねる楽しみの一つでもあります。
ちなみにイギリスのガーデンでもアリュームはよく利用されますが、花後も摘み取らずに枯れ姿の造形的な美しさをそのまま生かしているところが多く、周囲に植えられた宿根草と調和した繊細な景色はとても魅力的です。
大型種といえばギガンチュームが定番ですが、最近ではより青みの強いさわやかな花色の品種も登場し、好みに合わせて選べるようになっています。また、中型、小型の品種にも新顔の品種が登場し、アリュームはますます初夏の庭の人気者になりそうです。
さて、茎を1mほども伸ばす大型種は、それを支えるために球根も大きく、握りこぶしくらいあります。植えつける深さの目安は球根3個分ですから、かなり深く植えることになります。そこでおすすめの植え方が、まず先にアリュームを植え、球根が隠れるくらいに覆土したら、アリュームのすき間にチューリップの球根を植える方法。チューリップが終わると同じ場所からアリュームの茎がぐっと伸び出し、楽しいリレー咲きが楽しめますよ。
アリューム・ギガンチューム

大型種の定番品種は強健で育てやすい!
赤紫の大きな花房が魅力的なこの品種は、性質が丈夫で耐寒性、耐暑性にも優れていることから、観光ガーデンでもよく利用されています。大型種のアリュームを初めて栽培するなら、まずはこの品種からトライするのがおすすめ!
アリューム・パープルカイラ

涼やかな青紫の花色が美しい!
ギガンチュームより青みが強い花色で、さわやかで気品があります。ある観光ガーデンでは、毎年同じ場所にギガンチュームとパープルカイラを隔年で植えているのですが、よりエレガントなギガンチュームの年、クールビューティのパープルカイラの年、と雰囲気が少し異なるのがよくわかりました。
アリューム・シルバースプリング

白花の愛らしい中型種は小さな庭でも育てやすい!
白花の中心に赤が入るとてもかわいらしい中型種。写真で見たときからかわいいと思っていたのですが、実際に庭で咲いているのを見て「うわー、ほんとにかわいい」とうれしくなりました。花房はテニスボールくらいで、小さめの庭でも利用しやすいサイズ感です。
アリューム・シューベルティ
アークティックスノー

個性的な形状が人気のアリュームに白花登場!
花火のような形状の花がユニークなアリューム・シューベルティ。基本種は赤紫ですが、あらたに登場した白花品種がとても魅力的。ふんわりと飛んでいきそうな軽やかさが素敵です。草丈が40cmくらいなので、花壇の手前に植えてアップで眺めるのがおすすめです。
アリューム・レッドモヒカン

ユニークな花房が花壇のアクセントになる!
「モヒカン」とはよく思いついたな、とこの花を見る度にくすっと笑ってしまいます。花房のてっぺんが盛り上がる形状は本当にユニークで、観光ガーデンではそのおもしろさを上手に取り入れているところが多くあります。草丈が80~100cmになるので、宿根草の上にモヒカンの花が飛び出します。ほかのアリュームに比べると少し遅れて6月から咲きます。