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今すぐ欲しくなる宿根草ガイド エキナセア

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今すぐ欲しくなる宿根草ガイド エキナセア

以前はハーブのイメージが強かったエキナセア。近年、品種改良が進んで花色や花姿が多様になり、主役の宿根草として人気です。今回は、その特性や庭での生かし方などについてご紹介します。

■学名:Echinacea ■科名:キク科 ■原産地:北アメリカ ■開花期:5〜10月 ■草丈:40〜80㎝

エキナセアについて

エキナセアといえば、ひと昔前は宿根草というよりハーブとして流通していました。それが、ここ10年くらいの間にすっかり宿根草ガーデンの主役に躍り出てきました。それは、品種改良が進んだからにほかなりません。

以前は、紫と白の一重の花しかなかったのが、黄色やオレンジ色系も加わり、また、八重咲きやドワーフタイプなど、本当に種類が豊富になりました。日本国内で流通しているものだけでも軽く100種類近くあるのではないでしょうか。

冷凍ユリ球根

最新品種で八重咲きのエキナセア‘サンシーカー レインボー’。
品種改良が進み、このようなニュアンスカラーも登場している。
‘サンシーカー’シリーズは矮性種。

流通しているエキナセアの種類

●エキナセア・パープレアとその改良種

現在、流通しているエキナセアのほとんどが、パープレアとその改良種です。 後述する原種系より丈夫で、高温多湿にも強く育てやすいのが特長です。

●エキナセア・パリダなど原種系

原種系の特徴は、花弁がとても細く、垂れ下がっていることです。前述のパープレア系と違うのは、まず初夏に1回しか咲かないこと。また、高温には強いのですが、多湿については比較的強くありません(北アメリカ原産で、乾燥地帯で育ってきた植物のため)。

原種系は花に力強さはないですが、その繊細な雰囲気がナチュラルな庭に合うと、最近人気が高まっています。

●共通する特長

現在流通している2種類のエキナセアに共通しているのは、暑さに強いことです。ただし、夏の多湿にはかなり耐えますが、地上部のない時期の
過湿には注意が必要です。また、病害虫の心配はあまりなく、シカなどの食害も受けません。

原種のエキナセア・パリダ

原種のエキナセア・パリダ。
繊細で楚々としたイメージをもち、 ナチュラリスティックな植栽にぴったり。

庭での育て方と生かし方

エキナセアのガーデンでの使い方は、なんといっても主役として活躍する花なので、日当たりのよい目立つ所に植えてあげるのが一番よいと思います。ただ、割とよく聞くのは「エキナセアは長生きしない」という話です。確かに、そういう一面もありますが、以下のポイントを押さえておくことで、長く楽しむことは十分に可能です。

●花を咲かせすぎると株が消耗するので注意する。

●周囲の草花が込み合ってきて、日当たりが悪くなると衰退する。

どんな植物でも、花が咲き終わってタネができる時に、栄養をもっていかれて株が衰弱するということはあるのですが、エキナセアはその傾向が強いです。そのため最初の年は、咲かせすぎないように、蕾のうちに花茎の数を減らす、または咲いたらどんどん切って切り花として楽しむなどし、日当たりをよくして株に力を残してあげるのがよいでしょう。

また、パープレア系であれば、夏までは蕾をどんどんカットしてしまうことで、花の少なくなる秋の時期にたくさんの花を咲かせることも可能です。秋に咲くエキナセアの花色は、同じ品種でも、初夏や夏に咲くものと比べて濃く深くなり、とても魅力が増すので、ぜひ試してみてください。秋に咲かせることで、夏の高温多湿を避けられるので、シードヘッドをきれいに残すことができ、一石二鳥です。ただし、原種系は初夏に一度しか咲かないので、これには不向きです。

それからもう一つ、エキナセアの寿命については、品種改良で新しい品種がどんどん登場するので丈夫な品種、長生きする品種が増えていると、生産者として感じています。どの品種が新しくて、どの品種が古いかは、皆さんには分からないと思います。しかし、全体を見ると流通しているエキナセアは、丈夫で長生きする新しい品種に置き換わってきています。そのため、あまり気にかける必要はないと思いますが、「長生きさせるコツ」を頭に入れておいて損はないはずです。

(撮影協力/よみうりランド HANA・BIYORI「 PIET OUDOLF GARDEN TOKYO」)

サザンベル

‘サザンベル’の改良種‘ミニベル’。
鮮やかなピンクの花は、群植すると迫力が出る。

フラダンサー

パリダの園芸品種‘フラダンサー’。
楚々とした花姿が魅力。

ファタルアトラクション

パープレアの改良品種‘ファタルアトラクション’。
春は小さい株だったが、本文で紹介した方法で夏場に切り戻したところ、秋になって何本もの花を立ち上げるようになった。気温が下がると花色にも深みが出て美しい。

栽培のポイント

POINT1高温多湿には強い

原産地は乾燥している地域だが、夏場(地上部が茂っている間)は多湿でも問題ない。ただし、冬の地上部がない時期の過湿は根腐れを起こしやすく、注意が必要。

POINT2肥料は割と好きだが与えなくてもよい

肥料には分かりやすく反応して、株が大きくなる。ただ、与えすぎると、一時的に花がたくさん上がりすぎて、その後の衰退の原因になるので、与えすぎに注意。もともとが痩せ地に自生する植物なので、与えなくても問題ない。

POINT3日当たりをよくする

高温多湿でエキナセアが弱ったという話の多くは、周囲あるいは自身の込みすぎによる、日照不足。周りにある程度の空間を確保し、下葉に光が当たるようにするとよい。

POINT4切り戻しする時は、必ず下葉を残す

株の維持のために花を切る時は、花茎は残さず、できるだけ深く切るのがポイント。ただ、葉は必ず残して、坊主にならないようにするのが鉄則。

POINT4画像1
 花を切る時は花茎を残さず
 できるだけ深く切る。
 下葉は残す。

POINT4画像2
  切り戻しをする時は
  必ず下葉を残す。

POINT5夏場の植え替えは厳禁

植え替えは地上部がない時に行う。一番よいのは初春の芽が動き出したタイミング。夏場の植え替えはとても難しく、葉がすぐにしおれてしまって、活着しづらい。エキナセアの根は繊細で、土を落としてしまうと吸水する力が弱くなり、地上部の蒸散とのバランスが崩れてしまうため。

POINT6ポット苗はそのまま植える

POINT5と同様の理由で、買ってきたポット苗を植える時もできるだけ根鉢を崩さず、仮に根がぐるぐる巻きになっていたとしても、そのまま植え付けた方がよい。

鈴木学

鈴木 すずき まなぶ

宮城県丸森町で宿根草のナーセリーを営む。非農家出身。
ナチュラリスティックな植栽に合う植物を中心に、年間 700 〜 800 種類を栽培。
持続可能な植栽の広がりを、この仕事を通じて手伝いたいと考えている。

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