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ダイコンの基本情報

ダイコンの写真
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学名
Raphanus sativus L.
和名
ダイコン
英名
Radish
原産地
中央アジア
分類
アブラナ科ダイコン属
上陸時期
1250年以前

ダイコンの住みやすい環境

発芽適温
15~30℃で、最低温度4℃、最高温度は40℃で発芽します。
生育適温
17~20℃。比較的冷涼な気候が適します。
土壌適応性
耕土が深く、軽くて質の粗い土壌で保水力があり、排水のよい土質。
土壌酸度
pH5.5~6.8とされるが、酸性には比較的強く、耐湿性では最も弱い野菜に属します。

ダイコンとは(ダイコンってどんな野菜?)

ダイコンといえば、煮物、おろしが王道!
日本人に一番親しみのある野菜といえば、何といってもダイコン。それだけ他の食材と相性がいいのです。「サンマにおろしダイコン」なら魚の旨味を引き立てるだけでなく、魚のしつこい脂肪分を分解する役目もあります。刺身のつまも、ダイコンの殺菌効果 で刺身が悪くなるのを防止するなど、料理に使うといいことづくし。ダイコンが煮物に適している理由は、繊維が粗いため、他の食材の旨味を吸収しやすいからです。

ダイコンは家庭の常備薬
昔から「ダイコン好きの医者いらず」という諺があるように、葉っぱから根もとまで栄養がギッシリ。ダイコンには、ジアスターゼ、グリコシターゼ、オキシターゼといった消化酵素やビタミンCが大量 に含まれているため、消化を助け健胃に効果を発揮します。葉には鉄とβ-カロテンの含有量も多いので、体力回復に効果があることも知られています。

ダイコンのおろし方
1.食べる直前におろすのが基本です。作りおきはタブー。
2.皮を剥かないでおろす。水気の多いおろしをつくる時は皮を剥く。
3.おろし金に対して一直線に力いっぱいこすりつけると辛いおろし。
4.甘いおろしは円を描くようにおろします。

ダイコンとは(ダイコンってどんな野菜?)
文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』より

栽培手順 各ポイント

菜園向けダイコン栽培カレンダー

栽培カレンダー

花芽分化と抽苔

[ダイコンの花芽分化]

種子が吸水し動き始めた時から低温に感応して花成が誘起され、花芽分化します。一般に-1℃~13℃の範囲で感応し、品種によって異なりますが敏感なのは5~7℃とされています。晩抽系の品種は低温は変わりませんが、低温遭遇時間の要求量が多くなります。花芽分化後は、高温長日条件で抽苔(トウ立ち)が促進されます。

[脱春化作用(ディバーナリゼーション)]

夜間の低温感応を日中の高温で打ち消す作用で、20℃以上の高温が必要です。高温が4~6時間以上確保できれば完全に脱春化されます。 ただし毎日の反復が大切で、昼間温度が上がらない日が3~5日も続くと花芽分化を起こし、その後は逆転しません。

■春まき栽培はトンネルやマルチを使い、生育初期の昼間は温度を高めに!

トウ立ちが起こりやすいタネまき時から、本葉5~6枚ごろにかけて、昼間5~6時間ほどを25~30℃程度に保ち、花芽ができにくいように管理します。 低温に感応し、花芽を作ろうとする際、昼間の温度を高くすれば、その働きを打ち消すことができます。

播種

■発芽適温
20~25℃(最低温度4℃、最高温度35℃)

[土づくりが大切]

十分な耕土(50cm以上)が確保され、排水性と保水性が両立できる土づくりが必要です。肥沃で膨軟な地力のある土が栽培に最適です。深耕するとともに、元肥は夏季では播種の5~7日前、冬季には14~20日前には施用し、十分耕起して、土になじませておきます。うね全体に適当な水分を確保しておきます。

■施肥量
元肥は目安として10㎡当たり成分量でチッソ100~200g、リン酸150~200g、カリ100~200gを施用します。気温が高くなる時期の作型は生育が早いので、チッソ成分を100g以下にして生理障害や割れを防ぐようにします。ダイコンは土づくりが重要なので、うねを立てる前、完熟堆肥とともに「バイオダルマ」などの菌体肥料をあらかじめ施用すると品質が向上します。

[播種する時の注意]

[トンネル・マルチ栽培]

本葉7枚以降は、昼間の温度が30℃以上にならないようにトンネルのすそを開け、換気する。25℃を目安にする。収穫が近くなると20℃ぐらいに下げる。

[春まき]

抽苔を防ぐには保温資材が大切…マルチによる保温性は、露地<白黒ダブル<シルバー<黒<グリーン<透明の順番で高くなり、抽苔の危険性が低くなります。また不織布のべ夕がけも保温効果が高くなります。さらに保温性が高いのはトンネル、ハウス栽培となります。夜間の地温を高く維持できるほうが、よいものを収穫できます。トンネル、ハウスの容積を大きくし、被覆資材をより保温性の高い素材に変えるとさらに秀品が期待できます。

ダイコンのトンネル栽培

[ベ夕がけ資材]

低温期の栽培で有効なのが、ベ夕がけ資材です。播種後からべ夕がけをすることで、①寒さによる被害が軽減 ②抽苔をある程度防ぐ ③生育が促進 などの効果があります。
べ夕がけ資材はとても軽く、植物体に直接かけることができ、扱い方がとても簡単です。ただし、はずすタイミングを間違うと、軟弱徒長になったり、葉勝ちになって肥大が悪くなったり、蒸れて病気が発生する原因となります。

生育と生理障害

■生育適温
幼苗期
主根、側根、茎の伸長最適温度は28℃、最高限界は36℃で、最低は主根が2℃、側根は5~6℃、茎は5℃です。
生育初期
平均気温24℃前後で、24℃以上の高温にもよく耐えます。 -3℃以下になると葉のねじれや凹凸、株の枯死などが起こり、温度の低下にともなって側根も太くなります。
生育中期
平均気温25℃以上の高温は、根部肥大を抑制します。
生育後期
平均気温17~21℃、地温16℃前後で直根の肥大がすぐれます。病害虫や生理障害の発生が少なく、栽培しやすいのは平均気温で15℃前後。平均気温が23℃を超えると生育抑制や生理障害の発生が懸念され、25℃を超えると生理障害や病害が多発します。

[青首大根]

[ス入り]

根の中に起きる異常の一種で、内部の細胞が老化現象を起こし、白色でスポンジ状の組織になります。通常、収穫が遅れた場合に発生します。根の肥大の際に、同化産物の供給が伴わず、内容物のない細胞・組織ができて起こる一種の飢餓状態とも考えられます。多肥条件によっても促進され、高温時の生育が旺盛なものにも多く見られます。

[空洞症]

肥大の切替え時期が原因。初生皮層をはく離させるころ(播種後15~25日)、根の中心部に数mmの空洞が発生しますが、栽培環境が悪化すると、細胞の肥大充填が十分行われず空洞となります。高温や低温、水分、肥料のバランスのくずれなどで発生します。適温、適湿を保持することが大切になります。

間引き

ダイコンの根の長さは生育初期でおおよそ決まります。本葉5~6枚までの生育初期を適湿に管理し、順調に肥効を進めることで、生育が促進されることが期待できます。極端な乾燥や過湿では、うまく育ちません。

子葉の形が正ハート形のものを残し、丸形、長形のものを抜く。

2回目は本葉2~3枚のとき。1カ所2本立ちにします。

3回目は本葉5~6枚のとき。生育のよいものを残し、1本立ちにします。

間引きは子葉のころと、2回目本葉2~3枚ころと、3回目本葉5~6枚のころに行う。

追肥と土寄せ

[土寄せ]

降雨後の乾燥などで、うねの表面がかたくしまった時などは、条間を浅く中耕し、根に空気を送ることも大切です。また、葉が徒長して株が安定しない時や、台風などの強風の前には、株元に土を軽く寄せます。

[追肥]

追肥は生育の様子を見ながら、3回目の間引きの終わるころに行います。1回につきチッソ成分で10㎡当たり20~30gを目安に。追肥後、株元に土寄せと軽く中耕します。追肥の遅れは、葉の出来具合や裂根につながりやすいので注意します。肥料が多すぎると葉勝ちとなり、曲がりが増え、青首の発現が弱まったり、尻づまりが悪くなります。

追肥は本葉5~6枚のころに行うとよい。同時に土寄せするとよいでしよう。

追肥はうねの肩部に施用する。

収穫

根の直径が7cm程度になったら収穫できます。根元を持って、ゆっくりと引き抜きます。白首ダイコンなど吸込み系ダイコンの場合は、ショベルなどでまわりの土を崩してから引き抜くと折れずに収穫しやすくなります。ビタミン類がいっぱいの葉も、捨てずに食べるようにしましょう。

青首大根の収穫

ダイコンは土づくりが大切!

「ダイコン十耕」というくらい、土づくりと深耕が重要です。発芽して直根が真っすぐに地中へ伸びる時に、先端の成長点が土塊や肥料に当たったり、乾燥などで傷むと又根になります。輪作体系の中にエン麦やライ麦などの緑肥作物を導入することで、土壌の通気性や排水性を保持するなどの土壌改良効果があります。またネグサレセンチュウを抑制する効果も期待できます。

又根
根の成長点が傷むと発生

エン麦

病害や生理障害

<病気>
総監修・イラスト原図 : 駒田旦
本文監修:大阪府立環境農林水産総合研究所 草刈眞一
写真提供:木曽晧(AK)、草刈眞一(SK)、駒田旦(HK)、中曽根(N)
<害虫>
総監修:大阪府立環境農林水産総合研究所 田中寛 監修 : 草刈眞一、柴尾学
写真提供:田中寛(HT)、木村裕(YK)

Q&A

収穫したダイコンがス入りだったのですが、どうしたらスが入らず収穫できますか。

ダイコンのス入りは一種の老化現象です。スが入ったダイコンは味も食感も落ちてしまいます。

ス入りは根の内部の細胞にスポンジ状の空洞ができる現象です。根が肥大する際に同化産物の供給がともなわず、内容物のない細胞や組織ができて起きる一種の飢餓状態ともいえます。

栽培においてチッソ肥料が多すぎたり、植え付けの間隔が広すぎたり、土壌湿度が高すぎる場合には、根が急速に肥大します。根が生長する速さに葉の光合成が追いつかなくなると根に十分な養分が補充されなくなり、根の一部の組織が老化することによりス入りとなります。

中でも収穫遅れが最も大きな要因となりますので適期収穫に努めてください。正常に育ったダイコンであっても、収穫が遅れるとスが入ってしまうことがあるので気をつけます。

なお、スが入りやすいかどうかは品種によっても違いがあり、「耐病総太り」など、ス入りが遅い品種を選ぶとよいでしょう。スが入っているかどうかを判断するには、外側の古い葉の付け根の近くを切ってみて、中央が透いたようになっていれば根にもスが入っている恐れがあります

ダイコンのトウ立ち対策を教えてください。何が原因でどうするのが一番効果的でしょうか。

ダイコンのトウ立ち(抽苔)は種子春化型(シードプラントバーナリゼーション)といって、種子が吸水し動き始めた時から低温に感応し、一定期間低温が続くと花芽が分化して花茎が伸び出す現象です。分化後は高温長日条件でトウ立ちが促進されます。この場合の低温は一般的に12℃以下を指し、特に敏感なのは5~7℃とされます。トウ立ちすると花の方に養分がとられ、根が太らなくなったり、太ってもス入りが早くなります。対策として、3点ほど挙げられます。

① トウ立ちしにくい(花芽のできにくい)晩抽性の品種を選びます。例えば「トップランナー」「三太郎」「桜風」「つや風」「藤風」「大師」などを利用します。
② 無理な早まきを避け、品種にあったタネまき適期を守りましょう。
③ 離(脱)春化作用(ディバーナリゼーション)を活用します。

春化は夜間の低温にあうと進みますが、日中に高温であれば夜間の低温の影響が打ち消されます。これを離(脱)春化作用といいます。連日4~6時間以上、日中に20℃以上の高温を確保するようにします。

タネまき前にはマルチを張って地温を上げ、発芽から生育初期にはビニールトンネルをかけて、昼間の温度を高めに保つことが有効です。なお高温になりすぎないよう、換気にも注意しましょう。

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