花に関するQ&A
バラの蕾が垂れてしまいました。茎には刃物傷のような傷痕があります。何の仕業でしょうか。
バラの蕾が垂れてしまいました。茎には刃物傷のような傷痕があります。何の仕業でしょうか。
これはバラクキバチによる被害です。バラクキバチの成虫は、4月下旬~5月中旬に現れ、バラの若い茎、特によい蕾をつけた太い茎を好んで襲います。産卵管を使って茎に斜めに切り込みを入れ、そこに卵を一粒ずつ産みつけるため、茎は急速にしおれ、簡単に折れてしまいます。幼虫は10日くらいで孵化し、白いウジムシになり、始めはしおれた茎の内部を上下して食い進み、次に産卵部より下の茎内に移ります。冬を越して春にサナギとなった後、4月下旬ごろから羽化し、成虫になります。予防するには、翌年の発生源を絶つため被害枝を見つけ次第、切り除いて処分すること。蕾のつき始めた枝に、紙やアルミテープを巻いて産卵の防止をすること。冬季剪定を早めに行い、成虫の発生前に若茎をかたくしておくことなどです。
これに似た症状に、クロケシツブチョッキリの食害があります。先端から2~3葉下の茎の切り傷の上部がしおれるバラクキバチに対し、こちらは先端の葉や蕾の基部に穴を開け、そこから上がしおれてしまいます。同様に注意予防を心がけましょう。