デルフィニウムはヨーロッパからアジアの山岳部に多くの種類が分布する一年草～多年草で、園芸品種が多く作出されています。

　生育適温は15～25℃で冷涼な気候を好み、暑さに弱いため暖地では秋まき一年草として扱われています。発芽の適温は15～20℃で、20℃以上の高温では発芽しにくく、発芽も揃いません。

そのため早くタネをまき、春までにできるだけ大きくしたいところですが、一般地では秋のお彼岸以降の、少し涼しくなる時期まで待つのが無難です。タネは播種前に冷蔵庫に入れておくと、発芽が揃いやすくなります。嫌光性種子なのでタネが隠れる程度（４～５㎜）に覆土し、乾燥させず、涼しくさせるためにも日よけして管理します。10～14日前後で発芽しますが、発芽後はすぐ日よけをとり、日当たりをよくし、本葉２～３枚でポット上げします。耐寒性はあるというものの、10℃以下になるとロゼット化するので、ビニールハウスや室内で管理します。

　しかしながら播種から育苗については、やや気難しいところがあるので、プラグ苗（ピット苗）やポット苗を利用すると手軽に栽培が楽しめます。