いつもコスモスが高く育って倒れてしまいます。低く仕立てる方法を教えてください。
いつもコスモスが高く育って倒れてしまいます。低く仕立てる方法を教えてください。
コスモスは、漢字で「秋桜」と表現されるように、日本の秋の風物詩になっていますが、じつはメキシコの高原が原産地のキク科の一年草です。日本への渡来は幕末から明治の初めごろと比較的新しい外来植物で、今では全国に広がり、日本の風土に溶け込んでいます。
秋咲きのコスモスは日が短くなると開花する短日植物の代表的なものです。春にタネをまくと、どんどん生長して草丈が高くなり、その生長は日長時間が短くなり、花が咲く秋まで続きます。
そのため低く仕立てるには、タネまきを6月以降に遅らせます。肥料は過多にならないよう控えめにし、水やりもやや控えめとし生長を抑えるよう管理します。生長を制限しすぎると葉が黄色くなり、下葉が枯れやすく花数も少なくなるので、その場合は水とともに少量の速効性の肥料を与えます。そして7月下旬ごろに2分の1くらいに切り詰めておけば、草丈はある程度低くできます。
播種時期をもっと遅く、夏以降にすればさらに草丈を低くすることができます。この場合、育苗期が夏であるため、潅水などこまめな管理が必要となります。また開花期までの生長量が少ないので、株のボリュームは少なくなります。8月中下旬まきなら草丈1m以下で花が咲くでしょう。
さらに低い草丈を望む場合は、矮性品種を選ぶとよいでしょう。「ソナタ」という品種では、7月下旬まきで60㎝くらいの草丈で花を咲かせます。また日長時間にそれほど影響されない早咲き性の品種もあり、こういった品種は播種後70~80日で開花するので、草丈と開花期を調整できます。