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花に関するQ&A

ユリの葉が枯れてきますが、どうしてでしょうか。

ユリの葉が枯れてきますが、どうしてでしょうか。

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ユリには日当たりのよい所を好むテッポウユリやスカシユリ、「エンチャントメント」などのアジアティックハイブリッドといった一般に葉の幅が細いユリと、明るい半日陰を好むヤマユリやササユリ、カノコユリ、「カサブランカ」をはじめとするオリエンタルハイブリッドなどの葉の幅が広いユリの二つのグループがあります。

 それぞれのユリは環境条件があわないと生育に支障が生じてきます。特に半日陰を好むユリを強光下で栽培すると、高温と地温の上昇にあい、株は弱り下葉から枯れ始めます。球根の肥大も悪くだんだん小さくなり、時には消滅してしまいます。

 このような場合、半日陰になる場所に移動するか、寒冷紗などで遮光するのがよいですが、株元をバークチップなどでマルチングしたり、株元を覆う下草を植え、地面に強い直射日光が当たらないようにして地温上昇を抑えることでも、ある程度軽減できます。

 葉が枯れるのはこのような生理的な要因のほか、病的な場合もあります。

 「ユリ葉枯病」は、葉に赤褐色の輪紋状の病斑を生じ、それが大型不整斑になり葉枯れを起こします。長雨の後や秋口で湿潤な状態が続くと発生しやすく、潅水過多や葉上からの水やりもよくありません。被害にあった葉や茎は早くとり除きます。雨天に土のはね上がりからの感染を防ぐためのマルチングは予防につながります。薬剤防除は発症が見られてからでは効果が少ないため、予防的な散布を行います。

 「ユリ類軟腐病」は、最初は球根の鱗片に病斑が現れ、その部分が腐敗するもので、株の枯死につながります。球根も肥大せず全体に腐敗が進みます。梅雨後期から盛夏期に、地下部の症状に加えて地上部の茎葉も生気を失い、葉が萎凋下垂し褐変して立ち枯れ症状が出てきます。被害株は土中の鱗片も含めて速やかに撤去処分します。

 これらの病気を防ぐには、植え付け場所の排水をよくしておくことが大切です。病原菌は土中の腐植質上に長く残存するため、連作を避けます。この時の間作植物としては、イネ科植物やマメ科植物が効果が高いです。

 また、管理作業中や保管中に根茎や鱗片を傷つけないようにすることも予防につながります。 月刊誌Q&A 花

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