まず苗が届いたら、すぐに開封しましょう。枝が縄などできつくしばってあればほどき、茎（幹）が長いようであれば切り縮めます。地掘りの根巻き苗の場合は、たっぷり水をかけ、根元を水ゴケや何枚も重ねた新聞紙で包んで水分を保ち、地上部は遮光ネットや新聞紙などで軽く覆います。根部を箱や鉢に入れて、全体に軽く水をかけます。

　苗が多い場合や、植えるまで保管日数が長くなる場合は、仮生けをします。輸送のためにしばっていた縄などをほどき、枝を軽くしばりなおしておきます。地面に穴を掘り、根巻きのまま斜めに埋めます。根部に土を盛って水をかけ、濡らしておいたムシロで覆い、地上部はムシロや遮光ネットなどをかけます。仮生けする期間が長引く時は、土の表面が乾燥してきたら水をやります。いずれの場合でも、置き場所は直射日光が当たらず、風が吹き抜けないような場所を選んでください。

　かんきつ類の植え付け適期は、暖地であれば寒くなる前の10月上旬～11月上旬と、春の芽が動き出す前の３月上旬～４月上旬です。遅くてもこの期間内には植え付けを終えましょう。