シカクマメの花は咲いているのですが、実がつきません。どうしてでしょうか。
シカクマメの花は咲いているのですが、実がつきません。どうしてでしょうか。
シカクマメは熱帯原産ですが温暖な気候を好み、生育適温は15~25℃です。基本的には短日植物であり、温帯の日本では栽培時期が限られるため、短日反応に鈍感な品種が育成され、栽培されるようになりました。発芽適温(地温)は23~25℃なので、中間地帯の直まきでは5月中旬ごろが播種適期になります。
連作を嫌うため、前作から4~5年はあけて輪作をします。また、根の酸素要求量が大きく湿害に弱いため、1㎡当たり堆肥を約200gと苦土石灰を約100g入れ、よく耕うんして水はけをよくしておきます。元肥には化成肥料を1㎡当たり約100g施用します。チッソ肥料が多すぎると、葉とつるばかり繁茂するつるぼけになり、花つきが悪くなります。花つきをよくするためには、摘芯して側枝を伸ばすと多少改善されます。暑さには強いですが乾燥に弱いため、夏には敷きわらをするとともに、朝夕の涼しい時間帯に十分に水をやります。
シカクマメの開花・結実は短日条件下で促進されるとともに、温度の影響を受けます。一般的には高温条件下では開花・結実が困難になります。そこで8月の高温期には落花が増え、結実はかなり減少します。日中の気温が30℃を超えると不稔花粉が増大したり受精が不良になり、花振るいが起こって落花します。9月中下旬になると気温が低下してくるため、開花・結実は再び増加してきます。マメ類の結莢率は一般に低く5割以下で、すべての花が莢になることはありません。