収穫したダイコンを切ってみると赤茶色になっていました。何が原因でしょうか。
収穫したダイコンを切ってみると赤茶色になっていました。何が原因でしょうか。
ご質問の症状は、高温期に見られる赤芯症と呼ばれる現象でしょう。中心部が淡い黄褐色または赤褐色に変色し、肉質がかたくなり、辛みや苦みも強くなります。外観の異常は見られないことが多いです。生育の肥大期に高地温となり、リン酸やホウ素の欠乏などによって根にポリフェノールが蓄積され、褐色になるといわれています。
対策としては、タネをまく時期をずらして肥大期が過度の高温となるのを避けるか、地温を下げるために白黒やシルバーのマルチを利用、または寒冷紗の被覆も効果があります。さらに過リン酸石灰やホウ素の施用とともに完熟堆肥を施し、順調な生育を促します。
黒ボク土の畑では完熟堆肥1㎡当たり3㎏、または過リン酸石灰1㎡当たり400gの施用によって発生が大幅に減少します。これに加えてホウ酸1㎡当たり4gを同時に混合施用すると効果が高いとされます。
赤芯症が発生しやすいかどうかは品種間の差もみられます。みの早生系統や宮重系統に発生しやすいようで、夏秋どりの‘夏の翼’や‘関白’などがおすすめですが、無理な作付けは避けましょう。