ボタンの木が年々高い所で咲きます。低くする方法はありませんか。
ボタンの木が年々高い所で咲きます。低くする方法はありませんか。
ボタンは「百花の王」といわれるほどあでやかで豪華な花を咲かせ、日本では古くから佳人の形容に例えられるように、美しさを象徴する植物として中国や日本で観賞の対象とされてきました。ボタンといえば同様に華やかな花を咲かせるシャクヤクが思い起こされますが、いずれもボタン科ボタン属の植物です。
ボタンとシャクヤクの大きな違いは、ボタンは木本生でありシャクヤクは草本生であるということです。ですから、ボタンは年々地上部が肥大・伸長生長し大きくなっていきます。
ご質問の低くする方法については、花が観賞しやすいようにできるだけ低く、理想的な樹形であるジョウゴ型を意識して剪定することが必要です。剪定は10月ごろをめどに行い、頂芽を残す剪定をすると花の位置がどんどん高くなっていくので、今年伸びた枝の基部から二つ三つだけ花芽を残し、思い切って切り戻します。葉芽は三角形で小さいのに比べ、花芽は明らかに丸くて大きいのでよく分かります。併せて、内側に伸びた枝や細くて弱い枝、込み合った枝を間引きます。
また、さらに樹高を低く抑えたい時は、翌年の開花を犠牲にして目標とする高さまで切り戻します。
京都府立植物園でも3年前にボタン園を開設し約100品種を栽培展示していますが、水はけのため、花壇を高くし植栽しているので、観賞しやすいよう樹高を抑える剪定を心掛けています。