ニンジンはどうなるとトウ立ちするのでしょうか。
ニンジンはどうなるとトウ立ちするのでしょうか。
ニンジンもキャベツと同様に、株がある一定の大きさになり10℃以下の低温にあうと花芽を分化します。さらにその後の高温長日で花芽発達が促進され、トウ立ちします。低温感応性は品種ごとに異なり、一般的に東洋系は比較的幼苗でも低温に敏感でトウ立ちしやすく、欧州系は鈍感でトウ立ちしにくい特性があります。東洋系の‘金時’は最もトウ立ちしやすく本葉が3~4枚になれば低温に感応し、それほど低温でなくてもトウ立ちします。欧州系でも暖地に順化した‘黒田五寸’などは比較的トウ立ちしやすく、本葉が4~9枚になれば低温感応するので注意します。
秋冬どり栽培は比較的栽培しやすい時期です。ただ‘金時’ではトウ立ちを避けようと早まきすると、高温のため発芽が悪くなります。適期にタネをまき、発芽するまで十分に水をやり、敷きわらやベタがけをして発芽を促進します。春どり栽培では、晩抽性で低温肥大性に優れた品種を使います。ニンジンは吸水したタネでも、低温に感応することが知られています。タネまき時が低温であれば、その低温効果が株内に残り、その後に遭遇する低温の程度によっては早期にトウ立ちする危険性があります。そのため1~2月まきの春どりでは、トンネル栽培は必須です。トンネル被覆をすることにより低温期でも日中には高温になり、夜間の低温効果がある程度打ち消されます。ニンジンは発芽しにくいので、播種後には十分に水をやり、さらに敷きわら、あるいはベタがけをして発芽を促進します。
日中に高温になるようであればトンネルに小穴をあけ、換気を図ります。4月になり外気温が13~15℃になれば、トンネルを除去します。