ピーマンの発芽が悪いのですが、何が原因でしょうか。
ピーマンの発芽が悪いのですが、何が原因でしょうか。
ピーマンの育苗日数は長くて、2カ月半くらいかかります。高温性のナス科野菜の中でも高温を好み、生育適温は20~30℃です。そこで定植できるのは遅霜の危険性がなくて地温が15℃以上になったころになり、一般地の露地栽培では5月中旬ごろ、トンネル栽培では4月中旬ごろです。それぞれの2カ月半前が播種期になり、2月に入ってタネをまくことになります。まだ気温が低いため、タネまきには加温設備が必要になります。発芽には高温が必要で、適温の20~30℃では1週間~10日くらいで発芽します。しかし温度が低いと著しく発芽は遅れます。発芽に必要な条件として温度、水分と空気があります。発芽不良の多くは、低温下でタネまきをしたために起こります。
そこでタネまきには「農電園芸マット」のようなヒーターの上に播種箱を置くか、家庭用発芽・育苗器を使うと便利で、発芽が早まり揃いもよくなります。実際の温度管理としては、夜間の最低温度を約20℃に保つよう管理します。日中はトンネルをかけた播種箱に日光が当たるようにすれば、温度は28~30℃くらいに高く保たれ、昼夜温度差ができて発芽は促進されます。気温が20℃くらいに高くなれば、トンネルを外します。
播種用土は「タキイたねまき培土」または排水性と通気性のよい土を用います。播種箱に条間約8㎝で条まきするか、128穴セルトレイにまき、深さが5㎜くらいになるよう軽く覆土します。水やりは播種箱の底から水が出るくらい十分にし、その後は発芽まで土が乾燥しないように水管理をします。
タネまき後30日くらいで本葉が3~4枚になれば移植し、同時に夜温を徐々に下げます。タネまき後50日目ごろに株間を広げ、最低夜温を15℃くらいにし、定植時には12℃くらいに管理します。肥料切れになると葉が黄色になるので、早めに軽く追肥をします。