ジャーマンアイリスの株分け方法について教えてください。
ジャーマンアイリスの株分け方法について教えてください。
ジャーマンアイリスは、地中海沿岸地域やドイツ、フランスなどヨーロッパに半野生化しているイリス・ゲルマニカを中心にアヤメ類が掛け合わさって作出された園芸品種群です。株分けは、くれぐれも切り口から病原菌が入りやすい高温多湿な時期を避け、植え替えも兼ねて秋に行うのがベターです。庭植えでも根茎が重なり合い、過密になって枯れ込んだり腐ったりしますので、3~4年に1回は株分けし、植え替えます。
まずは根茎を傷つけないように株元から15㎝程度離してスコップを入れ、掘り上げます。掘り上げた株は土を落とし、扇状についている子株のくびれた所から折り取ります。水分の蒸散を防ぎ風の抵抗を避けるため、葉を半分ほど山型に切り取り、子株の切り口をよく乾燥させてから植え付けることがポイントです。根茎が半分くらい出るように浅植えし、根が十分張るまでは、倒れやすいので支柱を添えます。
植え付け場所は、日当たりや風通し、水はけのよい所を選びます。排水性が悪ければ、高畝にするのもよいでしょう。ヨーロッパの多くの地域はアルカリ性土壌で、ジャーマンアイリスもアルカリ性土壌を好みます。植え付けまでに苦土石灰などで酸度調整しておきます。また、ヨーロッパの夏は比較的冷涼で雨量も少なくカラッとした気候です。関東以西の夏場の高温が気になる地域では、あらかじめ明るい半日陰に植えるなどの工夫も必要です。花色も豊富で華やかな花姿のジャーマンアイリスで、春の庭を彩ってください。