イチジクの実がつくものの大きくなりません。何が原因でしょうか。
イチジクの実がつくものの大きくなりません。何が原因でしょうか。
イチジクの実が大きくならない要因は四つ考えられます。水、肥料、日当たり、実のつきすぎによる養水分の取り合いです。まず水ですが、雨が少ない半砂漠地帯のアラビア南部原産のイチジクは、過湿や水の停滞する所は不適で、土層が深く水はけがよい土地条件が大切です。ただし、一方で水分要求量は大きく、しかも根は浅根性なので、特に果実の発育期間中は毎日の水やりが必要で、水の管理が重要となります。
次に肥料については、イチジクはほかの果樹に比べて肥料を多く必要とします。冬に元肥として油かすや完熟堆肥を、また、弱アルカリ性から中性の土壌を好むため苦土石灰も施すとよいでしょう。4~10月には毎月、化成肥料を施します。さらに、日当たりがよくないと肥大しません。込み合った枝や徒長した枝、主枝の裏側から出ている枝は間引き整枝をします。
最後に、実のつきすぎによる養分の取り合いは剪定で対応します。イチジクには夏果専用種と秋果専用種、夏秋兼用種があり、ここでは一般的な兼用種の剪定について説明します。夏果は前年に伸びた枝先につき、秋果は前年の枝から伸びた新枝すべてのわき芽につきます。夏果をならす枝と秋果をならす枝を決め、半分は夏果用に切り戻しをせず、半分は秋果用に新枝を2~3芽残して切り戻します。整枝剪定は12月から翌年2月の寒い時期に行いましょう。