栽培時にタマネギが肥大しませんでした。どうしてでしょうか。
栽培時にタマネギが肥大しませんでした。どうしてでしょうか。
タマネギ栽培では、適品種の選択と適期のタネまきがまず重要になります。植え付け時期も大事で、さらに活着を速やかにさせます。植え付け後はしっかり水をやり、根の活着を促進します。これらが順調に進まず生育が十分でなければ、球の肥大が遅れる心配があります。春の温暖な時期に日長が長くなることで、4月上旬ごろから球が肥大します。生育が不十分では日長と温度に対する反応が遅れ、小球になってしまいます。育苗あるいは定植時に密植であれば生育は進まず、やはり小球になります。逆にタネまきや定植が早すぎると、大苗になり抽苔(トウ立ち)しやすくなります。品種ごとに球が肥大を始める温度と日長は決まっているため、好適品種と適期のタネまきが大切です。
根は生育中期ごろから15㎝くらいの深さにたくさん分布します。この時期に中耕したり雑草を引き抜くと、これらの根を切ってしまい、養水分の吸収を妨げます。球が肥大するには十分な元肥を与え、低温期でも根張りを促すため追肥が必要です。そのため元肥として1㎡当たり化成肥料(チッソ-リン酸-カリ=8-8 -8)100~150gを施肥します。追肥は早生種では12 月下旬~翌年1月上旬と2月上中旬の2回与えます。1回につき、元肥と同じ化成肥料を1㎡当たり50~80g施します。雑草防除や地温を保つためにはマルチをしたり敷きわらをすることは有効で、土壌水分も保たれ根の生育も促進されます。
タマネギは過湿を嫌うため、畝や通路に湛水すれば、根張りが衰え病気にかかりやすくなり、また球の肥大は悪くなります。ただ厳寒期でも乾燥の程度が激しければ球肥大を抑制するので、水やりも球の肥大に必要となります。