ハクサイがトウ立ちしてしまいます。どうすれば予防できますか。
ハクサイがトウ立ちしてしまいます。どうすれば予防できますか。
低温期に栽培するハクサイは、タネが発芽すると低温に反応するようになり、その後花芽が分化してトウ立ちする性質(種子春化型)があります。花芽分化を引き起こす低温は3~13℃で、約10日間低温にあたると花芽が分化します。この範囲で気温が低いほど花芽分化は早まり、播種後の日数(苗齢)が進むほど、低温に対して敏感に反応します。花芽が分化すると葉数は増加しなくなるので、できるだけ花芽分化時期を遅らせます。花芽ができた後、気温がやや高い15~20℃になると、花芽をつけた茎が伸びてきますトウ立ち)。
ハクサイは秋まきと春まきの栽培があります。秋まきでトウ立ちを防ぐには、低温になる10月下旬~11月上旬までに葉数を増やし、株を大きく育てます。発芽適温は20~25℃、生育適温は20℃前後、結球適温は15~16℃です。一般地では9月上旬までにタネを直まきすると、発芽と生育が順調に進み大きく結球し、トウ立ちを抑えられます。間引きは急がないで、競合させて初期生育を促進させます。さらにトウ立ちを抑えるには土に堆肥を十分入れ、よく耕うんして排水のよい土にして根を広く張らせます。低温期にはベタがけをすると根の発育を助け、株の生育を促進できます。タネまき後気温の高いうちに株の生育を促進するため元肥5割・追肥5割で、常に肥効があるようにします。
春まき栽培はトウ立ちしやすいので、上級者向きです。必ず晩抽性の品種を選んで温床にタネをまき、育苗中は最低13℃以上に気温を保ちます。できるだけ本葉7~8枚の大苗にしてから、ハウスかトンネルに定植しましょう。