オクラのタネをまく前に水につける方がよい、あるいは最近ではタネを薬剤処理してあり水につけずにまく方がよいとも聞きます。どちらが正しいですか。
オクラのタネをまく前に水につける方がよい、あるいは最近ではタネを薬剤処理してあり水につけずにまく方がよいとも聞きます。どちらが正しいですか。
オクラの発芽適温は20 ~30 ℃で高温を好みます。発芽時の気温が25~30℃では播種後3~5日で85%以上発芽します。それより気温が下がると発芽は極端に悪くなり、また発芽が遅れます。20℃では発芽までに約10日、15℃では約20日必要で、発芽率も60%程度に低下します。
早期出荷を狙う営利栽培では、タネを水に一晩浸漬してまきます。オクラの種皮はかたく吸水と通気性が悪く、浸漬処理をして発芽を促進するのです。ただ温床にしても気温を高く保つのは大変です。そうして育苗した苗を気温が上がる5月上旬ごろに定植します。
しかし家庭菜園では最低地温が15℃になる5月上旬ごろ、マルチを張るか敷きわらをして保温しておきタネをまくと、発芽して旺盛に育ちます。播種後は十分水をやり、その後は発芽まで土が乾かないように水やりをします。一方で過湿にならないよう気をつけます。マルチを張るか敷きわらをすると地温を高め、水分と肥料分を保てます。
オクラの生育適温は20~30℃で、それより早く植えても低温では生育は進みません。また浸漬処理をすれば、薬剤処理した種子の殺菌効果が低下します。家庭菜園では播種適期にまいて栽培する方が、苗立ち枯れ病などの心配もありません。直まきでは1穴に4~5粒まき、間引きは急ぎません。場合によっては1本立ちにしないで3~4本残して友育ちにします。直根性なので養分の取り合いに支障はなく、ゆっくり育つので果実収穫期も分散します。