ナスの発芽が悪いのですが、どのような原因が考えられますか。
ナスの発芽が悪いのですが、どのような原因が考えられますか。
ナスは高温を好む野菜で、発芽適温は20~30℃で、5~6日で発芽します。春先に発芽で問題になるのは気温がまだかなり低いためで、加温設備が必要になります。発芽の最低温度は11℃で、最高温度は35℃です。そのためトンネルかハウスの中に温床マットを入れて加温するか、「愛菜花」などの家庭用発芽・育苗器が必要になります。これらの加温設備を利用して、発芽の最適温度に近づけます。タネまきを急いでも、定植できるのは晩霜の危険性がなくなり、最適気温が10℃以上になった5月上中旬ごろになります。
発芽だけであれば、居間の光の入る窓際でも発芽させられます。しかしその後約60~80日育苗するため、ハウスかトンネルが必要になります。トンネルでは夜間の温度はかなり低くなるので、夜間には不織布などを二重にかけて保温に努めます。ナスの発芽には昼夜変温が有効で、昼温30℃で夜温20℃だと揃って発芽します。トンネルでは自然に昼夜変温になります。
発芽には温度以外に酸素と水分が必要となるため「タキイたねまき培土」など、排水性と保水性のよいタネまき用土が必要になります。タネまき時に播種箱やセルトレイの底から水が出るくらいたっぷり水をやり、その後は表面が乾かない限り、発芽まで水はやりません。タネが吸水後発芽するまで過湿になると、呼吸できなくなり枯死します。播種箱やセルトレイは水平に置きます。タネまき時の覆土も重要で、ナスは嫌光性で光を嫌いますが、覆土が厚すぎても薄すぎても発芽は悪くなります。覆土はタネの厚さの2~3倍にし、一カ所2粒くらいまきましょう。