養蜂で日本ミツバチを集めたいと考えています。ミツバチランの蕾がつかないのですが、何かコツがあるのでしょうか。
養蜂で日本ミツバチを集めたいと考えています。ミツバチランの蕾がつかないのですが、何かコツがあるのでしょうか。
「ミツバチラン」は中国南部原産のラン科シュンラン属の一種で、和名では「キンリョウヘン(金稜辺)」と名がつく、カンランなどと同じシンビジュームの仲間です。日本には15世紀ごろに渡来したとされます。花よりも葉の斑入り品種に観賞の歴史があり、日本では明治期にブームが起こりさまざまな品種が選別増殖されてきました。寒さや乾燥、直射日光にも強い丈夫な性質と、他種との交配親和性も高いことから日本向きの小型のシンビジュームの育種に利用されてきました。キンリョウヘンの別名である「ミツバチラン(蜜蜂蘭)」が表すように、花には日本ミツバチを誘引する集合フェロモンのような匂いがあり、古くから養蜂家に注目されてきた植物だそうです(西洋ミツバチは誘引しないそうです)。
蕾がつかないことでまず考えられるのは、花をつけるまで株が充実していないのではないでしょうか。花をつけるには子孫を残す体力が必要です。栽培は一般的なシンビジュームに準じますが、日照不足も花つきに影響し、シュンランよりも日当たりを好みます。
植え替え・株分けに際しては、花を咲かせるだけの体力がいるので、3バルブ以上残して株分けします。寒さには強い方ですが、霜に直接当たると株は弱ります。しかし、一定の寒さを体感しないと花を咲かせませんので、霜に直接当たる前に暖房の効いていない屋内に取り込み、管理してください。