植え付けたチューリップの半分くらいが、芽が出てすぐに花が咲いてしまい茎が伸びません。何が原因でしょうか。
植え付けたチューリップの半分くらいが、芽が出てすぐに花が咲いてしまい茎が伸びません。何が原因でしょうか。
チューリップの原産地は、中央アジアなどの夏は涼しく乾燥し、冬は雨が多く湿度が高い地中海性気候の地域で、チューリップは寒さに強く暑さに弱い植物といえます。そのため、日本のように夏場に高温多湿となるような所では、秋植え球根植物として扱われます。
「すぐに花が咲き、茎が伸びない」時に考えられる原因は三つあります。まず一つは、植え付け後の低温が不足していることです。チューリップの花芽は夏場に作られますが、植え付け後は暖かくなるまで寒さに耐えてじっとしているわけではありません。じつは一定期間寒さに当たることで花芽が成熟し、花茎の伸長など成長活動が促されます。そのため、暖冬で低温が足りない場合は花が咲かなかったり、咲いても茎が短くなったりします。特に鉢植えなどでは植え付け後、屋外でしっかりと寒さに当ててください。植え付け時期は、寒冷地では10月上旬~11月上旬、暖地では、早く植えると暖かくて腐ってしまうこともあるので10月下旬~12月下旬までが一般的です。
次に植え付けが浅いことが考えられます。一般に地植えでは球根の高さの3倍程度に深植えします。植え付けが浅いと球根が乾燥し、根も深く張らず水分不足で花茎が伸びずに短くなることがあります。地植えではよほど日照りが続かない限り水やりは不要で、鉢などへの植え付けは乾燥に注意します。
最後に、球根自身が十分成長しておらず貯蔵養分が足りなかったり、花芽が充実していないということも花茎が伸びない原因の一つとなります。