秋まき草花を秋にまき忘れたので春にまきたいのですが、ちゃんと咲きますか。
秋まき草花を秋にまき忘れたので春にまきたいのですが、ちゃんと咲きますか。
「秋まき」「春まき」にはそれぞれ意味があります。日本のように春夏秋冬の四季がはっきりしている地域で自生している植物の多くは、春先や秋口に発芽します。そのことは、夏の暑すぎる環境や冬の寒すぎる環境が苦手だから、その季節を迎える前に結実し、タネの姿で苦手な環境を乗り切るためです。自生地では多年草でも、日本では暑さや寒さをしのぎ切れず一年草扱いとして栽培されているものもたくさんあります。
春にタネをまくとその年の夏から秋にかけて開花し、冬には枯れるものを「春まき一年草」と呼んでいます。その故郷は、熱帯や亜熱帯地域などで基本的に寒さに弱い植物ばかりで、ヒマワリやコスモス、アサガオ、ケイトウなどがあります。「秋まき一年草」は、秋にタネをまくと春に開花し、夏を越すことができません。冬の寒さには強いものの日本の夏の高温多湿に弱い地中海性気候などの地域に由来する植物で、キンギョソウやストック、パンジー、デージーなどです。
このように、その植物が本来自生していた故郷の気候により、タネのまき時が異なります。ですから秋まき草花を春にまくと休眠から目覚めずに発芽しなかったり、根や茎葉が十分に成長しないまま花芽を作ったり、花芽ができない場合もあり、本来の美しい姿を見るのが難しくなります。発芽適温やタネまき適期など、タネ袋にはいろいろな情報が載っているのでしっかり確認して花壇づくりを楽しんでください。