オウゴンオニユリをムカゴから植えたのですが、花が咲きません。どうしてでしょうか。
オウゴンオニユリをムカゴから植えたのですが、花が咲きません。どうしてでしょうか。
オウゴンオニユリは、オニユリの変種とされます。長崎県の対馬にのみ自生していましたが、乱獲により自生状態は皆無となり、現在では愛好家の方々により保存・育成されています。母種とされるのは日本全土に分布するオニユリです。オニユリの染色体はすべて3倍体で種子を作らず、古くに中国から食料(ユリ根)として渡ってきたものと伝えられています。ただし、対馬のオニユリだけは種子を作る2倍体の染色体をもつものが多くを占めるため、光り輝くようなレモンイエローの花被片に赤褐色の斑点のある突然変異種のオウゴンオニユリが生まれたとされています。
さて、ムカゴは何年前に植えられたのでしょうか?ムカゴから育てた場合は、花芽がつくまでには順調に育っても3~4年かかります。一般にユリは分球しにくいので、種子やムカゴ、木子、鱗片などで繁殖させます。オウゴンオニユリの場合は、ムカゴから繁殖させるのが一般的です。ムカゴとは栄養繁殖器官の一つで、わき芽が養分を蓄え肥大化したものです。秋に山野草の培養土などを用いて、ムカゴを指で軽く押し込むように植え付け、覆土は行いません。乾燥しない程度に水管理を行うと、春に発芽します。
日当たりを好み、暑さ寒さには強いですが乾燥には弱いです。そのため、春から秋にかけては株元を敷きわらなどでマルチングします。肥料は春と秋に施す程度でよく、肥料過多になると生育不良になります。比較的栽培は容易なので、気長に育ててください。