ゴボウの根の表皮部分が黒褐変します。何かの病気でしょうか。
ゴボウの根の表皮部分が黒褐変します。何かの病気でしょうか。
ゴボウは、日本では古くから食べられてきました。食物繊維が多く低カロリーで、葉ゴボウや間引きした若ゴボウとしても利用されます。収穫できるまで2年以上かかる堀川ゴボウなどもあり、和食には欠かせない野菜です。短根種と長根種があり、いずれもよく耕うんされた深い耕土ではヒゲ根の発生が少なく、肌のきれいな根が伸びてくれます。ただ連作すると、根の表面に暗褐色から暗黒色の染み状の斑点ができる、やけ症と呼ばれる連作障害が発生します。やけ症にはピシウム菌による根腐病やリゾクトニア菌による黒あざ病などがあります。
これらを予防するには、ゴボウ及びゴボウと同じキク科のレタスやシュンギクなどを4~5年は植えていない場所を選んで栽培します。そしてイネ科のスイートコーンなど、違う科の野菜と輪作をしましょう。なお、土壌センチュウや根腐病を予防するには、栽培前に土壌消毒が必要です。
発芽後のゴボウは乾燥に強いですが、多湿には弱い特性があります。地下水位の高い畑や水はけの悪い土壌では、過湿になって病害が出やすくなるため、よく耕うんして膨軟で排水のよい土にするか、高畝で栽培します。また、栽培期間が長くなると被害が増加しがちなので、若掘りするのも対策として有効です。短根種の‘サラダむすめ’などは、栽培期間が短いのが特徴で、根長が35~45㎝と短く収穫作業も楽になります。