スイートピーの葉ばかり茂り、花が咲きません。どうしてでしょうか。
スイートピーの葉ばかり茂り、花が咲きません。どうしてでしょうか。
スイートピーは、イタリアのシチリア島原産のマメ科のつる性一年草または宿根草です。春を代表する草花で「甘い香り(Sweet)のするエンドウ(Pea)」が名前の由来です。17世紀に原種が発見され、その後イギリスを中心に改良・交配が進み、多彩な品種が誕生しました。一般に親しまれているのは春咲き品種ですが、ほかに夏咲きや冬咲き品種、また形態的には切り花に利用される高性種や花壇用の矮性種、さらに巻きヒゲのない品種などがあります。開花後にできるマメや莢には有毒物質が含まれているので、食べないよう注意が必要です。
スイートピーの葉ばかりが茂り、花が咲かない原因は、肥料の施し方、特にチッソ肥料が多いことが関係していると考えられます。冒頭に述べたように、スイートピーはマメ科の植物です。マメ科の植物は根粒菌と共生しており、菌がチッソを作り出し、栄養分として補ってくれています。そのため、ほかの一般的な草花と同様に肥料を施すとチッソ過多となります。
元肥、追肥のいずれも、チッソ成分が少なく、リン酸やカリウムが多く配合された肥料を選ぶことが重要です。また、施用量は一般的な草花の半分程度を目安にしましょう。チッソ成分の多い種類として、油かす、硫安、尿素の施用は特に注意が必要です。併せて、マメ科の特徴として、連作を非常に嫌うので、地植えする場合には前年と違う場所を選んでください。
以上を参考に、甘い香りのかわいい花をたくさん咲かせてください。