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花に関するQ&A

シクラメンの花にしみができたり、茎が溶けるように腐ってきています。また、蕾も黒くなって大きくならないのですが……。何かの病気でしょうか?

シクラメンの花にしみができたり、茎が溶けるように腐ってきています。また、蕾も黒くなって大きくならないのですが……。何かの病気でしょうか?

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ご質問の様子では、灰色かび病に侵されていると思われます。灰色かび病は、多犯性で多くの植物に広く寄生が見られる伝染しやすい病気です。シクラメンでは、花や蕾など抵抗力の弱い所が、まず侵されます。花弁に発生した場合、白花では淡褐色の、赤花では退色した小さな斑点ができ、しだいに広がってついには花弁を腐らせます。湿度が高いと、腐敗した所に灰色のかびを密生させます。

 さらに葉や葉柄も侵され、葉では縁に暗緑色の水浸状の斑紋ができ、しだいに広がって褐色に枯れ、その部分にかびが生じます。葉柄や花梗では球根(塊茎)に近い部分が侵され、水浸状からアメ状に変わって、くぼんだり、くびれたりします。この部分でも灰色のかびが発生し、胞子を飛散させます。

 この病気の防除は、初期のしみ状の小斑のうちに見つけて摘除し、かび性の病気に予防効果と治療効果を兼ね備えた殺菌剤を散布します。一例としてベンレート水和剤2000倍液、トップジンM水和剤1500倍液などが有効です。散布する時は、葉や蕾それぞれの葉柄、花梗の付け根にいたる株全体に、薄く丁寧にまんべんなく噴霧する必要があります。

 しかし、購入した少数の鉢植えを楽しむ家庭園芸では、薬剤散布による的確な防除の実行はなかなか困難です。最も大切なことは、病気にかからないよう、栽培環境に気をつけて育てることです。

 シクラメンは寒さには比較的強く、暑さを嫌います。生育適温は昼間20~25℃、夜間10~15℃です。また、日光に十分当てることが大切で、日照不足と高温の条件下では軟弱となり、病気に対する抵抗力があきらかに低下します。改良の進んだ最近の品種は丈夫ですが、花立ちが極めて多く、葉もまた多数で、球根に近い株の基部は常に過密状態です。黄化しはじめた葉や、盛りを過ぎた花は早めに取り除きます。花は花梗とともに、葉は葉柄ごと緩やかにねじりながら、球根に接する基部から引き抜くようにして除きます。水やりは葉の上から注がずに、必ず土に静かに与え、決して過湿にはしないように気をつけます。 月刊誌Q&A 花

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