ウメの花つきがよくありません。いったいどうしたのでしょうか?
ウメの花つきがよくありません。いったいどうしたのでしょうか?
若木のうちは強く伸びる枝ばかり出て、一向に花芽がつきません。若木は年月がたつことで、生長が安定して花芽を持つようになることは誰しも経験するところです。また、鉢植えを庭に植え替えた時、鉢では開花していたものが、庭の土で根張りもよくなり、枝葉の生育が格段によくなったのにもかかわらず、花芽がつかなくなることがあります。この場合も、生長が落ち着くことによって花芽がつくようになります。
そのほか、チッソ分の多い肥料や水分の与えすぎも、徒長枝の発生が多くなり、花つきが悪くなる要因です。
つまり、枝葉の生長が旺盛すぎることは、逆に花芽がつきにくい状態といえます。花芽をつける枝は春に萠芽して生長した当年枝で、強く伸びることなく充実して節間も短いのが普通です。
ウメの花芽分化期は7~8月で、花芽は葉腋に生じますが、葉が健全で陽光を十分に受けることが必要で、特に花芽分化の始まる1カ月前から分化期にかけて、しっかり陽光に当てることが大切です。病害虫による被害で葉をひどく傷めたり、葉を失ってしまうと、花芽形成のうえでは絶望的といえます。また、各葉にまんべんなく日が当たることが理想で、枝葉を過密状態にして放置することは日照不足ばかりでなく、病害虫の発生にもつながる危険があります。そのため、不要と思われる枝は間引き剪定を行います。特に、徒長枝は中途で切ると二次枝が強く出ますので、必ず枝元で切り除きます。
全体的な整枝剪定は冬季に行いますが、ハナウメでは花期になるべく多くの開花を見ることを目的とし、花後に改めて切り戻し剪定を行ないます。