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花に関するQ&A

毎年サギソウを育てていますが、冬を越すことができずに毎回枯れてしまいます。どうしたら冬越しすることができますか?

毎年サギソウを育てていますが、冬を越すことができずに毎回枯れてしまいます。どうしたら冬越しすることができますか?

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サギソウは湿地性の地生ランです。球根(塊茎)で殖えるところは球根草花に似ており、順調に育つと2~3個の新球ができます。親球は秋に茎葉とともに枯れて一代を終え、完成した球根が休眠状態で冬を越します。生育期は十分な水分と温度が必要ですが、一方で新しくできた球根の越冬は、鉢植えのまま少し湿り気のある用土の中で休眠を続けさせるのが適しています。

 サギソウの栽培管理で最も失敗しやすいのが、冬に水を与えすぎて球根が腐ってしまうケースです。特に水ゴケを用いて栽培している場合は過湿になりやすいため、越冬中に度々水を与えるのは間違いです。湿りすぎよりは一切水を与えない方がかえって安全で、休眠期である冬季は、栽培棚の下など乾燥しにくい場所で水を切らして管理します。無難な越冬方法としては、枯れた茎葉を取り除き、鉢植えのまま少し湿り気をもたせて、発泡スチロールの箱に鉢ごと入れ、ふたをして、軒下などで植え付け時期まで保管します 。

 氷点下の厳しい低温は避けて管理しますが、暖かな室内に取り込まないようにし、2月中下旬までは安定した休眠を保つため、低い温度下に置くことが大切です。

 また、充実したよい球根を育てることが、冬の保存管理にも増して重要で、そのためには植え付け後の水切れは禁物です。水もちのよい植え込み材料として、従来から水ゴケの単用が適当とされてきましたが、近ごろでは、硬質赤玉土や鹿沼土、または山草専用の多孔質の配合土などでの栽培が一般化しています。通気性の優れた粒状の用土は、水やりによって新しい水が入れ替わる作用もあり、水ゴケでの栽培より草姿は少しコンパクトになりますが、よく育ちます。

 サギソウの栽培では、葉が地表に出る4~5月ごろから葉が黄化する秋まで、できるだけ日光に当てることが大切です。

 特に開花期は新球ができ始める時期でもあり、観賞のために室内に持ち込む場合は、なるべく早めに戸外に戻して日光に当てる配慮が必要です。花後は追肥を施します。一例として、ハイポネックス1000倍液などを10日ごとに合計3回程度施し、新球の肥大を図ります。

 生育期に充実したよい球根を育て、過湿にしないように越冬させることが失敗しないポイントです。 月刊誌Q&A 花

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