シュウメイギクは日陰で育てた方がよいと聞いたので、日陰に植え付けて育てたのですが、花つきがよくありません。どのような原因が考えられますか?
シュウメイギクは日陰で育てた方がよいと聞いたので、日陰に植え付けて育てたのですが、花つきがよくありません。どのような原因が考えられますか?
シュウメイギクは花がキクに似ていて秋に開花するため、キク科と思っている方が多いようですが、実はキンポウゲ科アネモネ属の多年草です。本来のシュウメイギクは京都の貴船神社の近くに多く見られたことから、キブネギクの異名のあるものを指し、紫紅色の八重咲き花を咲かせます。日本南部に自生状態で生息しているものの、もともとは古い時代に中国から渡来したものと考えられています。
しかし近年、前記の近縁種や交配種を含め、宿根アネモネのうちの類縁種を総称してシュウメイギクと呼びだしたため、花色も白やピンク、複色のものなど多岐にわたり、花形も一重咲きや半八重咲き、八重咲きなど、変化に富み、多くの品種があります。
ご質問の件ですが、確かにシュウメイギクは日陰を好みますが、日陰すぎる場所に植えると花つきがよくありません。落葉樹の下のような、晩秋から春までは日が当たり、夏は木漏れ日というような所が最適です。また、ある程度の湿気を含む腐植質に富んだ通気性のある土を好みます。そのような環境なら、どんどん地下茎を伸ばして子株を殖やしますので、土がかたい場合は土壌改良をするとよいでしょう。そうすれば、乾きすぎを防ぐこともできます。
肥料は春に芽が伸び出したころ、チッソ、リン酸、カリが等量のものを与え、晩夏にはリン酸とカリの比率が高いものを施します。以上のことから、思い当たるところを改善すれば花つきはよくなるはずです。