初夏にホウレンソウをまいたところ、トウ立ち(抽苔)してしまいました。どうしてでしょうか?
初夏にホウレンソウをまいたところ、トウ立ち(抽苔)してしまいました。どうしてでしょうか?
トウ立ちをして困る野菜はいろいろとありますが、一般に低温が引き金となって花芽を作り、トウ立ちをする野菜が多いです。しかしホウレンソウは、長日条件によって花芽分化やトウ立ちが行われます。さらに詳しく調べますと、本葉が4~5枚展開したころに花芽の分化が起こり、この分化した花芽が生長してトウ立ちします。さらに生育初期に低温にあうと、トウ立ちは一層促進されます。
このためホウレンソウは、春先~初夏にかけての日長が長くなる時期にトウ立ちしやすく、初夏~夏まき栽培が最も難しくなります。しかし、品種によってこの日長反応が異なるため、トウ立ちの遅い品種を利用することによって夏場の栽培も可能となります。例えば‘おてもやん’‘おかめ’‘晩抽サラダあかり’などが暑さに強く、トウ立ちの遅い品種として夏場の栽培に適しています。
なお不良条件での栽培は、トウ立ちを招きやすいので注意します。また、街灯のような弱い光にも感応してトウ立ちが促進されるので気をつけましょう。