夏の暑さや病気のためか、バラの葉が全部落ちて茎だけになってしまいました。どうすれば葉を茂らすことができるでしょうか?
夏の暑さや病気のためか、バラの葉が全部落ちて茎だけになってしまいました。どうすれば葉を茂らすことができるでしょうか?
バラの生育に最適な気温は18℃前後です。30℃を超すと生育が鈍り、4℃以下では落葉して休眠します。また高い湿度も嫌い、乾燥ぎみの空気と通風のよさ、および日当たりを好みます。そのため高温多湿の日本の夏は苦手で、黒点病やうどんこ病などに侵されて落葉してしまうことが多々あります。また、ハダニによる害も落葉の原因の1つです。
四季咲きバラは夏でも花をつけますが、株が衰弱するため、通常は咲かせずに摘蕾します。また、気候のよくなる10月に向かって大輪できれいな花をつけさせるため、9月上中旬に夏季剪定を行います。しかし、病気などで落葉したものはこれより20日くらい早く、すなわち8月中下旬ごろに、枝の3分の1くらいを切り取る弱剪定を行います。次に芽が伸びだしたら、茎を5㎝ くらい残して芽の先を指で摘芯します。さらに、その後伸びた芽の茎を10 ㎝ くらい残して、もう一度摘芯します。その次に出た芽はそのまま置き、伸ばして花をつけさせます。注意点としては、①剪定と摘芯はすべての枝に行うこと。②剪定クズは株元に置かず、すぐ処分すること。③剪定後の株には、できれば薬剤による病害虫の防除を行い、樹勢回復のために3要素の揃った速効性の肥料を施すこと、などが重要です。これらの処置によって葉も茂り、10月に入れば美しい花を咲かせるようになります。