イチジクの樹が大きくなりすぎて収穫しにくく困ります。どうすればコンパクトに仕立てることができますか?
イチジクの樹が大きくなりすぎて収穫しにくく困ります。どうすればコンパクトに仕立てることができますか?
イチジクの実は7月ごろに熟する夏果と、9~10月に熟する秋果があります。しかし、夏果は梅雨の影響で実が割れたり腐ったりしやすいため、一般家庭では秋果のみを収穫する栽培方法が向いています。
イチジクは放任して育てると樹高3~6m になるため、収穫しやすいようにさまざまな矮化仕立てが行われています。枝がやわらかいので比較的自由な樹形を作ることができますが、1本の幹から枝を左右に伸ばす一文字仕立てや、幹から主枝を3~4方に伸ばす杯状仕立て、また株立ち状の場合は株仕立てにすることもできます。さらに、これらを組み合わせる方法もあります。ご質問のイチジクは自然樹形のままだと思われますが、単幹なら杯状仕立て、多幹なら株仕立てに仕立て直せばよいでしょう。
まず4月の発芽前に幹を1m 前後残して切り落とします。発芽し始めたら生長のよい枝を数本斜め横に誘引して主枝を作っていき、ほかの芽はすべて切り取ります。誘引と剪定を繰り返し続け、主枝ができあがったら主枝から出た枝を間引いて残し、2~3月にその枝の2~3芽から上を切り戻します。春になると残った芽が伸びて、葉腋に秋果が結実するようになります。
ただし、大木の場合は幹切りから主枝ができあがるまで時間がかかるため、親木の枝を取って4月に挿し木をし、苗から仕立てていく方がよいと思います。