花に関するQ&A
サクラは剪定してはいけないと聞きましたが、大きく育って困っています。どうしたらよいでしょうか。
サクラは剪定してはいけないと聞きましたが、大きく育って困っています。どうしたらよいでしょうか。
「サクラ切るばか、ウメ切らぬばか」とも言われるように、サクラは剪定を嫌います。なぜなら他の木に比べ、癒合組織(カルス)の発育が悪く、剪定すると切り口がなかなか治らずにそこから腐朽菌が進入して枯れ込むことがよくあるからです。また、観賞するにも自然樹形がふさわしいため、人工的な仕立て方は通常行いません。しかし、まったく剪定をしないというのではありません。特に若木の間は生長がよく、枯れ込みもほとんどないので、樹形の将来を見越した上で、早めに不必要な枝(徒長枝、ひこばえ、逆さ枝、下がり枝など)を除いたり、小枝の間引きを行います。
ご質問の場合、剪定以外によい方法はありません。直径が5㎝以下の枝なら枯れ込みは少ないので、木にダメージを与えることの少ない11月~2月の落葉期に剪定を行います。枝は幹スレスレに切り落とさず、1~2㎝残しておくとカルスによる巻き込みが早いようです。また、切り口には癒合促進剤を塗布するとよいでしょう。雨水による腐朽の防止策として、油性ペンキを塗ることもおすすめです。