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果樹に関するQ&A

クワの実が白くなり食べられません。どうなったのでしょうか。

クワの実が白くなり食べられません。どうなったのでしょうか。

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クワは、日本では蚕の飼料として古くから栽培されてきました。子どものころ、養蚕用に栽培されたクワが野生化したものやヤマグワの果実を味わったことが思い起こされます。

 さてクワの実が白くなったのは、糸状菌の一種が主因となる実菌核病だと思われます。植物園のクワでも時々発症し、悩ましいものです。菌に侵された果実は白色から灰白色となり、病果は肥大します。落果した病果は菌核となり越冬し、翌春にキツネノワンタケという子実体(キノコ)を発生させ、クワの開花期にこのキノコが成熟すると胞子が飛散されクワの花に付着し、発病を繰り返します。

 菌核病防除で最も重要なのは、病果の早期発見と除去です。落果した病果も発生源となるので、すべて除去します。できれば表土ごと削り取り、処分する方がより効果的です。もし、春にキノコを見つけたら同様に土ごと削り取り、処分します。菌核病はなかなか厄介な病害ですが、一般的にクワは耐寒性・耐暑性も強くて適応性は広く、日当たりや風通しがよい環境で栽培すれば、病害虫の心配も少ないです。近年ではベリー類のマルベリーの名で栽培されており、果実の日もちが悪く生食用ではほとんど流通していないので、家庭で育てて味わってみたい果樹の一つです。

 また、クワは基本的には雌雄異株で他家受粉が必要ですが、1本でも結実するものや鉢植えでも育てやすい低木タイプのものなど、果樹用としてさまざまな品種が販売されていますので、ぜひ家庭でも楽しんでみてください。 月刊誌Q&A 果樹

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