今年は鉢植えのモミジが美しく紅葉しませんが、何が原因なのでしょうか?
今年は鉢植えのモミジが美しく紅葉しませんが、何が原因なのでしょうか?
秋の紅葉は、気温が低下し、落葉を間近にした葉の細胞液に、アントシアニン系の色素が生成されることによって起こります。日照をよく受け、低い気温の条件下で、色素の形成量が多くなることで、美しさを増すのです。
高温、ことに夜間の温度が高い時は発色が悪く、また庭園灯のすぐそばのモミジは、紅葉がひどく遅れるとともに、色もさえないことなどは、経験として知られています。このことは鉢植えにも当てはまります。
次に、紅葉に関係深い日照と気温について、主に、春から秋までの対応と管理を簡略に記しておきます。
まず、芽吹きとともに日の当たる場所へ出しますが、終日直射日光を受けなくてもよく、半日陰でも周囲の開けた明るい場所ならば大丈夫です。梅雨明けまでは同様の置き場でよいのですが、植木棚か台の上など地面から離して置くことが大切です。
梅雨があけると、強光と高温を避けるため、木陰などに移すか、寒冷紗やスダレを上部に張り、葉焼けを防ぐようにします。この時、スダレとは50㎝以上離して風通しにも気をつけるようにしましょう。葉焼けは、梅雨期の多湿から高温強光になった時、葉からの蒸散と根の吸水のバランスがくずれることで生じます。
9月に入れば、晴天の昼間を除き、日よけはなるべく外すようにして、徐々に日光に慣らし、彼岸ごろからはよく日に当てるように心掛けます。
昼夜に寒暖の差がある場所があれば、移してみるのもよいでしょう。