シャコバサボテンの花が落ちてしまうのですが、どうしてでしょうか?
シャコバサボテンの花が落ちてしまうのですが、どうしてでしょうか?
蕾がたくさんついた鉢物を買ってきて、観賞しながら育てようと部屋に持ち込んだら、わずかな日数のうちに蕾がポロポロ落ちてしまったり、前年から栽培してきた鉢植えが蕾をつけたので、戸外にあったものを室内に移したら蕾が落ちてしまった…。花どきのシャコバサボテンでは、このような実例をよく見聞きします。
これらの原因は、環境の変化によるものです。この現象においては、幼い小さな蕾ほど落ちやすく、大きい蕾は落ちにくいという傾向が見られます。したがって、蕾の小さいころに急激な環境の変化は禁物です。特に、低温の場所から高温の場所に移すのは避けるべきです。また、空気や用土の乾燥などにも気配りが必要です。
シャコバサボテンを購入する場合は、蕾が2㎝以上に発育して揃いのよい株を選びます。一方、自家栽培では、涼しくなって蕾をつけた株を戸外から室内に移す際、まずはなるべく外気との温度差の少ない玄関や廊下などに置き、少し室内の環境に慣れさせた後、居間などに飾るのがよいでしょう。移動させてから数日の間は毎夕、株全体にスプレーをかけて十分に湿り気を与えると、落花防止に有効です。
シャコバサボテンは高温を好む植物ではなく、株が生育する適温は18~22℃、花芽がつく適温は15~18℃で、冬越しの最低温度は5℃くらいです。ちなみに、挿し木には22~24℃の温度が適しています。
家庭での栽培は、4月から11月までは戸外で育てますが、夏場は猛暑と強い直射日光による葉焼けを防ぐため、木陰の下などで育てます。
水やりについては、過剰にならないことが大切ですが、春から初夏は生育の旺盛な時期ですから、十分に与えます。盛夏期は高温により生育が停滞しますので、根腐れしないよう水やりを控えて乾かしぎみにし、9月に入ったら、さらに水やりを控えめにすることで花芽の形成に備えます。10月以降は、蕾の発生を見たら再び十分な水やりを行います。この時期に乾燥状態が続くと、花は落ちてしまいますので注意します。