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花に関するQ&A

ストックをタネから育てたのですが、八重と一重の花が混ざって咲きました。どうしてですか?

ストックをタネから育てたのですが、八重と一重の花が混ざって咲きました。どうしてですか?

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ストックをタネから育ててみると、花弁が多くてボリュームのある八重咲きと、花弁が4枚のみの一重咲きとの、異なったタイプの花をつける株が出現します。

 八重咲きのストックは大きい穂状をなし、重厚で美しく、極めて花もちのよいのが特長です。しかし、個々の花をよく見ると、花びらばかりで、雄しべも雌しべもまったくないことが分かります。つまり八重咲きにはタネをつける能力がありません。一方、一重の花は雄しべも雌しべも揃っているのでよく結実します。しかも八重咲き性の遺伝子を持っていて、この一重花からとれるタネは、次の代に八重咲き株と一重咲き株の両方が出ます。

 ストックの八重咲き性の遺伝は特殊で、八重と一重はほぼ半数ずつ出現するのが普通です。これが市販のストックのタネであり、両方が混ざって出るのはやむを得ません。

 ストックには、枝分かれせず主茎が一本立ちの切り花向き高性種と、花壇や鉢植え用に分枝のよい極矮性種があります。花色や草丈などは違っても、観賞価値は八重咲きが勝るため、いずれも幼苗時代に「鑑別」という、一重株を除く作業が行われています。見分け方としては、発芽後10日ほど経って本葉が出始めたころ、子葉(双葉)で判別することができます。

 八重咲きの子葉は一般に淡緑色で、形は一重咲きが丸形であるのに対し、八重咲きは楕円形を呈するなど差があります。大きさも一重に比べて八重は広めで生育も旺盛です。しかしこの違いを見分けるには少し経験が必要です。

 一重と判断したものは、基本的に間引きます。ただし、今日では一重の人気も高まってきており、好みに応じて分別して育てるとよいでしょう。

 子葉で見分ける以外の鑑別法としては、極矮性系‘ピグミー’シリーズの八重咲きの個体は、本葉に波状や切れ込みが現れるので、判別は本葉の展開を待って行います。また、タネの色で鑑別できるものもあり、「高八重率系」として発売されているタネを利用すると、極めて便利です。これは、八重咲きの出現が95%以上というオールダブルに近いもので、鑑別の作業を行う必要がありません。ただし、高八重率系は切り花向きの高性種の一部品種に限られ、極矮性系品種にはありません。 月刊誌Q&A 花

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