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8月下旬にパンジーのタネをまいたのですが、なかなか発芽しません。どうしてですか?

8月下旬にパンジーのタネをまいたのですが、なかなか発芽しません。どうしてですか?

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近年、晩秋から花を咲かせるパンジーの栽培方法が定着し、8月下旬までにタネをまく「夏まき」が普通となりました。それに伴い、まいたタネが発芽しないというトラブルが増えています。

 元来パンジーは、生育適温が5~20℃の範囲とされる冷涼な気温を好む草花です。また、発芽の最適温度は18℃前後というのが定説です。温度が高すぎる環境では発芽が抑えられ、まき床の土に水分が多いと土中がゆだることもあり、その一方で乾きやすい性質があるなど、高温になるほど発芽には悪条件が増加します。

 ところが、発芽能力が同様のタネを用いたある実験によると、10~30℃の温度範囲内では、30℃の温度区が揃って早く芽を出し、10℃の低温区ではぽつりぽつりと長い期間かけて発芽、そして2週間で打ち切った試験の最終発芽率には差はなかったといいます。

 以上のことから、夏の高温下のタネまきは35~40℃などの異常高温にはさらさないように注意する一方、常に30℃以上にはしない工夫をします。たいていの地方では8月中旬を過ぎると、最高で30℃、夜間は22~23℃になります。風通しのよい場所で、ヨシズなどで遮光をし、地面に打ち水などをすると、暑さをやわらげることができます。

 タネの取り扱いにも注意が必要で、高温、高湿度はタネの発芽能力を劣化させます。市販のタネ袋は防湿された袋で密封されていますので、開封しない限り湿気の影響は受けませんが、温度の方は高温下に置かれるとただちに伝わります。夏に入手したタネは、まく時まで開封しないで冷蔵庫にしまっておくのがよく、またタネまきの前に5~10℃の低温下に置くことは、発芽揃いをよくする効果もあります。

 タネまきに際しては、まき土に注意し、必ず清潔な新しい土を用います。保水と通気性のよい土の一例として、赤玉土小粒、バーミキュライト、良質のピートモスを等量ずつ配合した土を挙げておきます。

 なお、播種育苗用のセルトレイ、タネまき用土など、便利な市販品の利用もおすすめします。 月刊誌Q&A 花

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