ラナンキュラスの球根を植え付ける際に、何か注意するポイントはありますか?
ラナンキュラスの球根を植え付ける際に、何か注意するポイントはありますか?
ラナンキュラスはキンポウゲ科の球根草花ですが、球根の形はダリアと同じく、房状の塊根で、頂部で1つにつながっています。塊根は前年の茎の一部が残ることはなく、茎の痕跡をとどめるだけですが、痕跡の周囲には翌年伸びる芽があるのもダリアに似ています。しかし球根の直径が1~2㎝ と小型のため、ダリアのような分球をすることはないので、分球による失敗はありません。
ラナンキュラスの球根の特徴の1つは、カラカラに乾燥したものが流通していることです。これは、球根の形は異なりますが、同じキンポウゲ科の小球根であるアネモネも同じです。この乾燥した球根を、まだ気温の高い日が多く残るころに植え付け、直後に水をかけたり、雨に当てたりすると、急激に吸水して膨張し、デンプン質の多い球根はほとんど腐ってしまいます。また乾燥した球根は水につけて膨張させた後、植え付ければよいというような誤った方法が口伝えされているのも、植え付け後の球根腐敗を助長しているようです。
ラナンキュラスの球根の植え付け時期は、関西地方を例にとれば、気温も冷涼となり、雨の日も少なくなる10月下旬~11月上旬が適しています。ポットや鉢、プランターなどに植えたものは、雨の当たらない場所に置き、2週間くらいは水をやらず、土に含まれた水分のみで徐々に吸水させます。もし、非常に乾燥した土を使う場合は、植え付ける前に土に打ち水をし、よく混合して使ってください。また、球根を湿らせた砂などの上に並べ、徐々に吸水させてふくらませ、大きくなった後で植え付けるというもっとていねいな方法もあります。