これは空洞症といわれる生理障害で、ス入りではなく、病害に犯されたわけでもないので食べても害はありません。ダイコンは発芽後、根は土中深く長く伸長し、次に肥大が始まるのですが、この切り替えの時期（間引きの時期でもある）に根の中心部に数㎜の空洞が発生します。通常は生育とともにこの空洞に細胞が充填されて穴はなくなるのですが、間引きの時期以降に不良条件が続くと空洞として残ってしまうのです。

　原因としては、間引き以降急激に肥料が効いたり高温によって生育が過剰に進むか、逆に低温や過湿によって生育が抑制された場合に起こりやすくなります。

　対策としては、有機質に富んだ膨軟で保水性・排水性に優れた土壌にするとともに、肥料を与えすぎないようにし、適湿を保つことが大切です。