果樹に関するQ&A
イチジクの枝から木くずがたくさん出ています。どうしてでしょうか?
イチジクの枝から木くずがたくさん出ています。どうしてでしょうか?
この症状は、カミキリムシ類の幼虫による被害で、木くずはその虫の糞です。カミキリムシ類の幼虫は俗に「テッポウムシ」と呼ばれていますが、それは幹や枝に穴をあけて内部を食い荒らすからです。この被害にあうと、木は極端に衰弱して、場合によっては枯死することもあります。また、風が吹くと簡単に幹や枝が折れるのも、この虫の被害が原因です。
イチジクには4種のカミキリムシの寄生が知られていますが、最も被害の大きいのは「キボシカミキリ」で、イチジクにとって一番の害虫です。ほかに「ゴマダラカミキリ」「クワカミキリ」「シロスジカミキリ」も被害を及ぼします。「キボシカミキリ」の成虫は春~秋に現れて、葉脈や樹皮を食害しながら、メスは樹皮に産卵します。孵化した幼虫は樹皮を食い進み、やがて穴をあけて材部に入り、約1年の幼虫期を過ごす間、食害を続けます。対策としては、成虫や卵は見つけ次第捕殺すること、被害枝や枯れた株の焼却、虫糞を見たら、そこから針金を入れて刺し殺すことなどです。なお、「ガットサイドS」の原液を株元から結果母枝に塗布すれば産卵を防ぐことができます。
(農薬の使用は利用規約を守り、十分注意してご使用ください。)