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野菜に関するQ&A

トマトの実の先端部分から腐ってきました。何が原因でしょうか。

トマトの実の先端部分から腐ってきました。何が原因でしょうか。

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果実の先端部分(花痕部)から腐りが出てくる症状には2つあります。1つは灰色でやわらかく凹み、後にかびが発生する「灰色かび病」です。2つ目は、真っ黒く凹み表面が乾いた状態になる「尻腐れ病」です。前者はハウス栽培で多く発生し、後者はどの作型でも発生します。

 一般的な家庭菜園の露地栽培では、尻腐れ病が問題です。発生は3段果房から上で多く、若く小さな未熟果からでも出始めます。

 原因は、カルシウムが順調に吸収されなかったための欠乏症です。カルシウムは石灰類の肥料として元肥に施し、ほとんどの場合、土壌中での不足は起きません。しかし、吸収が悪くなる原因として、主に次の2つが考えられます。

①土壌の乾燥:カルシウムは土壌の水分が不足していると吸収されにくくなります。

②生育初期からのチッソ肥料の効きすぎ:肥満体になるくらいにチッソ肥料を吸収すると、その反作用でカルシウムが吸収しにくくなり欠乏します。

 対策としては、生育初期のチッソ肥料をおさえぎみにし、生育の全期間を通して適湿管理を心掛けることが大切です。 月刊誌Q&A 野菜